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平成8年第2回 6月定例会

◆中松健児 議員 こんにちは。社会民主クラブの中松健児です。
 議員生活1年を経過し、市政の仕事内容や議員の役割とは何かなど少しずつわかりかけて、改めて政治の重要性を認識しています。昨年の9月議会におきましては教育と福祉を中心に質問させていただきましたが、今回は、6月が環境月間でもありますし、環境問題を中心に、行政改革、防災対策等について質問をいたしたいと思います。   
 午前中の西議員と重複する部分もあるかとは存じますが、その部分は割愛して答弁していただきたいと思います。三角市長以下、執行部の皆様の簡潔にして明確な答弁をお願いいたします。
 まず環境問題について質問いたします。
 地球環境の悪化は日を追って深刻さを増し、各国の環境問題に対する認識や政策の違い、取り組みのおくれなどにより、大気汚染などさまざまな面からの自然破壊は、地球上の多くの生命の存続さえ危うくするものとなっています。我が国においては、昭和30年半ばからの高度経済成長政策が強力に推進され、それに伴って自然環境破壊や汚染が進行し、公害発生が各地で見られるようになったのは衆知の事実です。
 政府においても、公害対策を総合的に推進する目的で、昭和42年に公害対策基本法を、昭和47年には自然環境保全法を制定するなど、法体制の整備と行政の企業に対する指導強化がなされるようになりました。さらに、経済の発展とともに、資源の大量消費や不要物の大量排出など新たな問題が生じ、単に公害防止、自然環境保全というような領域だけでの対処の仕方では環境問題の解決とはなり得ず、自然の生態系の影響など、国境を越えた地球全体の問題として、地球環境の保全という視野に立った行動が求められています。国としても、このような視点に立って、平成5年11月に環境基本法を制定しました。
 熊本市では全国に先駆けて、昭和63年に熊本市環境基本条例、平成3年に熊本市基本構想を策定しましたが、その中で環境問題を市政の最重要課題として位置づけ、平成5年には熊本市環境総合計画を策定、平成7年9月議会に、その取り組む姿勢を内外に向けて環境保全都市宣言を宣言しましたことは、その先見性と意欲を高く評価するものです。反面、計画は策定したが、実行が伴わなければ絵にかいたもちであります。この計画実行こそが最大の課題であります。
 私たちの一番身近な環境問題は、経済活動から生み出される化石燃料使用等による大気汚染と工場排水や生活排水等による水質汚濁、さらに、これらに起因するものとして、地球温暖化、オゾン層破壊、河川、海洋や地下水汚染、大量の廃棄物など、一つの問題が地球規模での環境問題として発展しています。
 平成7年9月に出された環境保全についての市民意識調査の報告書の中でも、環境問題に対する関心度は高く、何らかの行動をとらなければと考えている人が調査ごとに増加していることは、将来に明るい展望を感じます。透明ごみ袋切りかえほぼ100%に近い達成率や、6月2日の県下一斉のクリーン作戦には6万3,000人が参加、私の町内での除草作業も毎年参加者が増加するなど関心の高まりを喜んでいます。環境問題に積極的に市民が参加、行動する社会形成が望まれます。
 私は環境問題全般にかかわって質問したいと思います。これからの政治の方向性は、教育と福祉と環境問題が大きな柱になると考えます。
 そこでまず、三角市長の環境行政を推進するに当たっての考えや決意、また環境保全局長には、環境総合計画推進に当たっての基本的な考え方や視点、当面する課題についてどのようにお考えかお伺いします。
       〔三角保之市長 登壇〕                  ページトップへ
◎三角保之 市長  環境行政を推進するに当たっての考え方と決意を述べよというふうな御質問でございました。
 御承知のとおり、緑を初めとする自然環境は、我々人類が生存していく上ではかり知れない恩恵を与えているとともに、次代を担う子供たちに対しては、美しいものに感動できる豊かな感性をはぐくみ、さらには他人をいたわるやさしい心を滋養するために不可欠なものであるというふうに思います。また、先人のたゆまぬ努力により築かれてきた魅力ある歴史的、文化的環境は、市民の心のふるさとであり、愛郷心を喚起させるものであります。
 このように、あすの熊本を担う子供たちの健全育成を図り、だれもが幸せを実感できるまちづくりのために、環境の保全は最も基本的かつ重要な事項であり、全力を挙げてこの命題に取り組んでいかなければならないと考えている次第であります。
 議員御案内のとおり、今日、地球規模で拡大しております環境問題は、我々人類の日々の営みが環境に過度の負担をかけ過ぎたことに起因しております。特に、人口、情報、交通、通信などが集中いたします都市におきましては、その都市活動が環境に与える影響は大変大きいものがあります。
 しかしながら、今現在においても全世界的に都市への機能集中がとどまることを知らず進行しており、21世紀には全人口の90%が都市に居住することになるであろうと言われております。
 本市におきましても、産業経済、交通、通信を初め、教育文化あるいは福祉衛生等の諸機能の集積など、さらなる都市規模の拡大が見込まれ、環境に与える影響も大きくなっていくというふうに思われております。
 そこで、これからの環境保全に当たっては、自然やエネルギー循環型社会の形成を進め、環境への影響を可能な限り少なくし、都市と環境との調和を図っていかなければならないと決意し、平成7年9月25日、65万熊本市民の誓いとして環境保全都市宣言を行ったところでございます。
 午前中の西議員の御質問の中にありましたように──西議員、随分いろんな方面にわたって調査をしておられましたけれども、特に環境問題、栃木県の野木町に赴かれたというお話を聞きまして大変驚いておるところでございます。
 と申しますのは、野木町が取り入れました固型燃料のシステム、あるいは生ごみのコンポスト化というふうなプラント、このことにつきましては──コンポストのプラントはもう皆さんよく御存じのとおり、EM菌に始まりまして、各家庭で、容器を配布いたしまして取り組んでいただいたところでございますけれども、あの菌がもう少し発達をいたしましてZ菌というふうなことになりまして、このZ菌のもう一つ上の菌が発見されたということで、あの野木町のシステムが生まれたわけでございます。
 また固型燃料化のシステムにつきましても──特にコンポストの問題は、熊本市内の佐藤さんという方がその研究開発グループの一員として参画をされまして、環境研究所において研究開発がなされたところでございます。それを野木町がかぎつけまして、向こうに持っていって日本で一番最初につくった、そういうことでございまして、私もごみをいろいろ研究させていただきます中で、昨年の7月に私どもの政策審議員と環境保全局から人を派遣いたしまして、野木町のものをしっかり見てまいりました。この二つのプラントを縮小したやつをつくっていこうということで、リサイクル文化センターにまずことし一つのプラントを、できれば二つともというふうに考えておりますけれども、そういうふうなことで、特に循環型社会ということに重きを置いているところでございます。
 またもう一つは、いろいろなことを仕掛けていくにも、我々人間が生きていくための地球、この地球にやさしくしなきゃいかぬ、地球に負荷を与えちゃいかぬということが基本になるというふうに考えておりまして、事の初めを環境問題からというふうなことをこの前ハイデルベルクでも、講演ということじゃありませんでしたけれども、ドイツの方々にも訴えてきたところでございます。
 この前も申し上げましたが、人工衛星から地球を3年ごとに撮った写真を並べてあります。大変な勢いで緑がなくなっております。このままで行くならばこれは、ノストラダムスの大予言じゃありませんけれども、1999年には、我々人間が地球環境にそういう負荷を与えたことによって地球が滅亡するのじゃないだろうかというふうな心配さえあるくらいでございまして、そういったような意味から、ことごとく、人の生活は環境、地球を大切にすることから始まるのじゃなかろうというふうな認識を新たにしたところでございます。
 環境問題は国家レベルで論じられておりますが、官、民、業などそれぞれの思惑が入りまじり、ややもすればその対応がおくれがちであることを考えますときに、環境保全に対する地方自治体が果たすべき役割は非常に大きいものと認識をいたしておるところでございます。
 私といたしましては、環境保全都市宣言の実現に向け、65万市民の皆様と一体となって環境問題の解決に全力を傾注していく覚悟でございます。
 今後とも、議員各位の一層の御支援をお願い申し上げる次第であります。
       〔矢毛隆三環境保全局長 登壇〕            ページトップへ
◎矢毛隆三 環境保全局長   環境問題の施策推進の基本的考え方と当面する課題についてということで御答弁を申し上げます。
 議員もお述べになったとおり、今日、河川汚濁、大気汚染、ごみの増大などといった身近な生活環境問題から、地球温暖化、オゾン層の破壊といった地球環境問題に至るまで、さまざまな環境問題が顕在化し、その解決が全人類共通の緊急課題となっております。
 私、いつも申し上げておりますが、市長もちょっと御答弁になりましたが、「文化の前に緑があり、文化の後に砂漠がある。」というような言葉もございます。
 そこで、議員御案内のとおり、本市におきましては、昭和63年10月、全国に先駆け環境権の理念を掲げた熊本市環境基本条例を制定し、環境保全に対し積極的に取り組んでまいったところでございます。
 御質問の施策の推進の基本的考え方といたしましては、環境基本条例第3条に基づき、平成5年3月、環境保全行政の基本的かつ総合的計画として策定いたしました熊本市環境総合計画を基本として推進しているところでございます。
 本計画に基づく具体的な施策といたしまして、ソフト面では、地球温暖化防止地域推進計画、環境学習推進プランの策定が完了し、その推進に努めている一方、自動車交通クリーン推進計画、熊本地域地下水総合管理計画等の策定に取り組んでいるところでございます。さらにハード面では、ただいま市長からも御説明がございましたが、リサイクル文化センターの建設などに着手するなど、着実に本計画の推進を図っているところでございます。
 次に、当面する課題といたしましては、先ほど議員からも御提言がございましたように、市民の皆様の環境保全に対する意識は年々高まってきております。しかしそれが100%実践活動に結びついていかないということが悩みでございます。
 そこで、今後は、より一層積極的に環境啓発に努めるとともに、環境学習の推進を図り、市民の皆様が環境保全活動に積極的に参加し行動する社会を構築してまいりたいと考えております。
       〔9番 中松健児議員 登壇〕              ページトップへ
◆中松健児 議員   市長及び環境保全局長には、前向きの誠意ある取り組み姿勢を表明していただき感謝いたします。環境問題は、地味ですが非常に重要なことです。具体的な施策が前進しますようお願いいたします。次の質問に移ります。
 次に、具体的な問題について質問します。
 まず、熊本市における地球温暖化対策についてお尋ねします。
 私たちが生活する地球は、人間ばかりでなく多くの生物が存在し共存して生活を営んでいます。その大切な地球が人間によって破壊され、生命の存続さえも脅かすようになっており、今こそ人類が英知を出し合って、地球環境保全に向けた努力を世界の各国、また日本国内にあっては、国や地方の枠や利害を超えて取り組む義務と責任があります。
 現在地球環境は、温暖化や酸性雨、オゾン層破壊、熱帯林の減少、砂漠化、有害廃棄物の拡散などの問題が山積しています。身近な問題としても、自動車等の排ガスによる大気汚染、工場排水、生活排水による河川、地下水の汚濁等の都市生活型の環境問題など枚挙にいとまがありません。
 地球温暖化の原因と言われます二酸化炭素について見ますと、その濃度がイギリスの産業革命時の1760年は280ppmであったものが、現在では350ppm以上と3割近くふえており、過去100年で0.6度Cの温度上昇、さらに2025年には1度Cの上昇、海面は約20センチメートルの上昇が予測され、地球気候の変化、異常気象、そして、人口は急増するが、農業生産低下などの深刻な影響が考えられています。
 熊本市について見ますと、1990年統計の二酸化炭素の排出量を見てみますと、総量は75万8,000トンで、過去10年で30%の大幅な増加を示しています。部門別排出量は、交通部門が第1位で37%、1人当たり0.45トン、家庭部門25%、1人当たり0.3トン、産業部門11%、1人当たり0.14トンとなっており、全国的には産業部門が排出量の第1位ですが、熊本では交通部門が大きな割合を示しているのとは違った傾向になっております。
 5月18日の熊日の報道でも、地球の二酸化炭素の排出量を、2015年には1990年より54%増の約90億トンを予測しています。排出量の抑制は地球的課題であり、総量抑制と樹木等による同化作用促進で削減を図る施策を推進することが大切です。熊本市では二酸化炭素排出量を1990年の総量より20%削減を目標とし、中間目標として、2000年までに1990年の排出量のレベルまで削減するとしていますが、目標達成は厳しい状況にあります。
 熊本市における二酸化炭素排出量の四割を占める交通部門での排出抑制策としては、マイカーの抑制と公共交通機関や自転車利用の推進、そのための条件整備を図ることだと思います。家庭部門では、建築の断熱化、太陽熱の有効利用、産業部門では排ガス規制の行政指導の徹底などの施策が考えられますが、行政として二酸化炭素排出削減策を具体的にどのように進められようとしているのか、現状はどうなっているかを含めてお伺いします。
 次に、緑の環境保全機能を生かした緑化推進についてお伺いします。
 緑は、大気浄化に果たす役割はもちろんのこと、地下水涵養、都市景観、都市防災などさまざまな役割を持っており、緑の保全と創造は急務であります。特に熊本市は昔より森の都として、市民はもとより多くの国民から認められていたのですが、急激な都市化の進展で年々緑が失われ、森の都のイメージも大きく後退しています。昭和47年、森の都宣言を決議して以来、立田山の保全を初めとする施策が講じられてきましたが、昭和48年に樹木緑被率が28%であったものが、昭和61年には22.9%となり、毎年100ヘクタールの緑が失われる計算となるそうです。その後、行政と市民との協力により樹木緑被率が微減にとどまっていることは、その努力の成果と言えます。
 環境庁が環境教育用マニュアルをまとめていますが、その中で、直径20センチメートルのケヤキが3本で1年間に二酸化炭素を550キログラム吸収するという目安表を作成していますが、樹木がいかに多くの二酸化炭素を吸収、さらに身体を害する二酸化硫黄等を吸収し、大気浄化に役立っているかをうかがい知ることができます。家庭が、企業が、そして行政が1本でも多くの樹木をふやす努力を強力に推進することを願うものです。
 緑化推進に当たっては、個人の努力には限界がありますので、国、県、市が連携をとり、保全と創造を進めることが大切です。街路樹は比較的植樹されていますが、公園等の公共用地、白川、坪井川等の河川堤防、遊水池、各家庭や民有地など助成措置を含めて緑化推進を強力に図ってほしいと思います。
 そこで、環境保全局長に、現状と緑化推進対策についてお伺いします。
 次に、熊本市で測定している大気汚染の状況と監視体制についてお尋ねします。
 熊本市では一般環境測定局4局、自動車排ガス測定局2局、計6カ所の測定局を設置しています。一般環境測定局では環境基準に定められている二酸化硫黄、窒素酸化物、浮遊粒子状物質、光化学オキシダント、炭化水素を測定し、さらに自動車排ガス測定局では一酸化炭素等の測定がなされています。
 熊本市の平成7年度の公害白書によりますと、浮遊粒子状物質が全測定局で環境基準を超え、硫黄酸化物、窒素酸化物、一酸化炭素については一応基準内にあるというデータが報告されています。他の都市ほど深刻な状況ではないようですが、これらの物質はぜんそく等の健康を害する物質ですので、一層の削減に向けた努力をすることが必要です。
 そこで幾つかの質問をいたします。
 現在6カ所の測定局がありますが、都市開発など考慮するとき、測定局は現状のままでよいのか。測定項目は十分であるのか。
 2点、データ結果をどのように活用しているのか。また、排出削減に向けた具体的取り組みをされているかお伺いします。
 次に、フロンガス対策について質問します。
 フロンは成層圏のオゾン層の破壊物質の一つとして地球環境の問題となっている物質です。平成4年のモントリオールの議定書で、特定フロンの生産と消費を1996年以降全廃することとなっております。過去の使用の実態、その後の回収状況とその処分について、現状はどのようになっているのかお伺いします。
 フロンを使用している製品は多量であり、これらが完全に回収処理されているか不安であります。円滑な回収処理を推進するための製造、販売、使用、廃棄にかかわっての協力関係、すなわち社会的システムの確立、整備が必要であるわけですが、回収装置の設置状況、金融支援措置、行政の業者への関与の度合いと指導の状況、県と市町村の協力関係など、現状と問題点などについてお伺いします。
       〔矢毛隆三環境保全局長 登壇〕            ページトップへ
◎矢毛隆三 環境保全局長   具体的な環境問題についてさまざまな視点からの御質問でございます。質問の順番に沿ってお答えさせていただきます。
 まず、地球温暖化防止対策についてでございます。
 御案内のとおり、本市におきましては、地球環境問題の中でも最も中心的な問題であります地球温暖化に対し、地方から積極的な取り組みを進めていくため、平成6年度に、西暦2005年までに二酸化炭素の排出量を1990年レベルの排出量から20%削減するよう努めることを目標に、熊本市地球温暖化防止地域推進計画を策定したところでございます。
 そこでまず、熊本市における二酸化炭素排出量の現状についてでございますが、二酸化炭素排出量については、石油等消費構造統計表などさまざまなデータから推計しておりますが、この作業に必要なデータは国勢調査によらなければ得られないものも多く、1995年度の二酸化炭素排出量につきましては、国勢調査の結果に基づき算出をすることといたしております。
 ただし、電力需要状況や都市ガス使用量などにつきましては熊本市の統計資料があり、人口の伸びとともに年々増加をしております。これから推測しますと、二酸化炭素の排出量も人口増加と同程度の伸びがあっているのではないかと思料します。
 本市の二酸化炭素排出源は交通部門や民生部門が大部分を占めていることから、まず日常の市民生活や業務活動における省エネルギーに努めることとし、環境学習、啓発活動を進めてまいります。
 部門別の対策といたしましては、交通部門では公共交通機関の利用拡大を図ることといたしております。民生部門では、日常業務における省エネルギーを進めるため、まず市役所が率先垂範することとし、市の管理する施設、車両のエネルギー消費量を15%削減するアクションプランを策定いたしました。今後、本プランに基づき市施設での省エネルギー対策に努めるとともに、民間施設へ普及させていくことといたしております。また、二酸化炭素の吸収源として緑化の推進を図っていくことといたしております。さらには、太陽エネルギーの利用促進、未利用エネルギーの活用等も検討してまいりたいと存じます。
 次に、緑の環境保全機能を生かした緑化の推進でございます。
 アマゾンを中心としました赤道上の熱帯雨林は地球の肺と例えられておりますように、緑は大気の浄化に大きく寄与しております。先ほどお答え申し上げました地球温暖化防止においても、緑による二酸化炭素の吸収を対策の柱として位置づけているところでございます。
 また、さきの阪神・淡路大震災におきましては、緑の持つ防災機能の重要性を改めて知らしめました。本市の命の水である地下水の保全には緑の涵養機能を抜きにしては考えられないわけでございます。
 このように、緑の持つ環境保全機能ははかり知れないものがあり、議員御案内のとおり、将来にわたり本市の良好な環境の維持、形成を図っていく上では、緑化の推進が不可欠であります。今後さらに都市緑化を効果的に進めていくためには、議員御指摘のとおり緑の特性に応じた緑化を図っていく必要がございます。
 そこで、平成7年度には緑の持つ大気浄化機能や樹木の防火機能等の環境保全機能調査を実施いたしております。今後は、その調査結果を踏まえながら、まず公共地緑化につきましては、街路樹にはイチョウ、マテバシイといった二酸化炭素吸収や浮遊粉じん吸着等の大気浄化機能の高い樹木を、公園にはシラカシやサンゴジュといった延焼防止等の防災機能や気温緩和機能の高い樹木を植樹するなど、植栽場所に応じた樹種の選定を行い、緑の環境保全機能を最大限に生かした緑化に努めてまいる所存でございます。
 また、議員御指摘の市中心部を流れる白川、坪井川の河川敷に点在する遊水池における連続する緑は、森の都くまもとを形成する軸となるものであります。重要な緑の空間であると認識しておりますので、緑の保全機能を生かした整備について河川管理者などの関係機関に強く要望してまいりたいと考えております。
 これらに加えて、緑の持つ効用に対する市民広報、啓発に努め、緑化意識の高揚を図るとともに、生け垣の設置補助や市民の緑化運動を促進し、民有地緑化の推進にも努めてまいりたいと考えております。
 引き続き大気汚染の防止についての御質問でございます。
 本市の大気汚染の状況といたしましては、大規模な工場等が立地していないことから、議員御案内のとおり比較的良好な状況で推移しておりますが、昨今の自動車交通量の増大に伴い、今後自動車排ガスによる大気汚染が懸念されているところでございます。
 そこで、大気汚染の監視、測定体制についてでございますが、現在一般環境測定局4局のうち、天明局を除く3局までが昭和45年までの人口の集中地区内にあり、その後の都市化の進展に伴う測定体制の再整備が必要となっております。このことについては、平成6年11月、熊本市公害対策審議会に大気測定局の適正配置について伺いましたところ、市域の拡大や都市化に伴い、東北部及び北部地域に測定局を新設すること、さらに将来には南部地域にも設置することが望ましいという御提言をいただいております。今後、この御提言を踏まえて年次計画等を策定し、測定局の整備を推進してまいりたいと考えております。
 次に、測定データの活用でございますが、大気汚染の常時監視により得られましたデータは、大気環境の実態把握に基づく大気汚染防止対策に活用しておりますほか、県の中央監視局とのオンライン化により広域的な大気汚染の把握が可能となりましたことから、緊急時における被害の未然防止等、その活用に努めているところでございます。
 さらに排ガスの削減に向けた取り組みにつきましては、本市の大気汚染の主因が自動車排ガスであることを勘案し、県、市共同で平成5年度から自動車交通クリーン推進計画の策定に取り組んでいるところであります。本計画は本年度中に策定を完了することとしており、今後は、この計画に基づき、大気汚染の防止対策に取り組んでまいる所存でございます。
 続きましてフロンガスの対策についてお答えします。
 まずフロンガスの使用実態等でございますが、オゾン層破壊の主因となっております特定フロンは、昭和61年の国内生産量は約120万トンでございまして、使用内訳といたしましては、機械等の洗浄用47%、空調等の冷媒としてカーエアコンに11.7%、業務用機器に4.5%、家電製品に1.8%、さらに断熱材等の発泡用に24%、エアゾールに9%が使用されておりました。
 現在これらの特定フロンは、洗浄用は大半が回収、再利用されているほか、カーエアコンや業務用冷凍空調機用では20%程度が回収、再利用されております。ただ、発泡用は現在の技術では回収が困難であるために調査研究がなされているところでございます。
 また、冷蔵庫などの家電製品用のフロンにつきましては、自治体を中心に回収されつつあります。県内でも、本市を含め20の自治体が回収中もしくは回収を検討しているところでございます。
 処分の状況といたしましては、現在のところ、フロンを分解し無害化する施設は千葉県市川市の通産省フロン破壊施設しかございません。回収したフロンのほとんどは再利用もしくはボンベに保管している状況でございます。
 そこで、今後フロンガスによるオゾン層の破壊を防止していくためには、議員御案内のとおり、回収から処理に至るまで社会的なシステムを確立し整備していかなければなりません。
 このような状況のもと、熊本県ではフロン回収を推進するために、回収装置の設置に対する中小企業への資金援助や、市町村への補助金制度などの支援措置を行っております。さらに平成7年9月からは、行政、家電、自動車、冷凍空調機などの関係業界、廃棄物処理業界から成る熊本県フロン回収推進協議会を設置し、フロン回収システムの構築に向けた検討作業を行っているところであります。
 本市といたしましても、熊本県を初め、関連業界、団体などと連携を図りながら、フロンガス対策に取り組んでまいりたいと考えております。
       〔中松健児議員 登壇〕                  ページトップへ
◆中松健児 議員  ありがとうございました。環境問題についての質問をさらに続けさせていただきます。
 次に水質汚濁についてお尋ねします。
 現在の水質汚濁原因の大部分は生活排水によるものです。水質汚濁防止法による公共用水域の水質調査環境基準に定められているのは、人の健康保護に関するものとして、カドミウム、鉛などの重金属5項目、砒素、セレンなどの非鉄金属、PCB、トリニトロエチレンなどの有機塩素系化合物の11項目、計23項目、生活環境保全にかかわる項目は、河川に関しては、躡(水素イオン指数)、DO(溶存酸素)、BOD(生物化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質)、大腸菌群などであります。平成6年度の調査結果を概括的に申しますと、生活環境項目については、河川の水質汚染の度合いを示すBODが、白川、坪井川など6河川24調査地点のうち16地点で環境基準が達成されてなく、しかも前年度より4地点ふえております。これは平成6年度の異常渇水の結果であろうと分析していますが、今後の推移を見る必要があります。江津湖のBOD値の状況は、上江津湖は水質保全目標値に近い数値を示していますが、下江津湖は基準値より高い値を示しています。公共下水道の整備、湖川等のしゅんせつにより以前より水質がよくなってはおりますが、依然として水質の悪化を示しております。
 水質の浄化は、下水道の普及や下水道処理施設の整備が大きな要素でありますが、河川や湖等の水の流量、水草等を自然の状況に保全することも大きな要素であります。生活排水の浄化とともに、工場排水の浄化も重要なことは申すまでもありません。
 水質汚濁対策についてお伺いします。
 下水道の普及率が70%に達し、今までの市の努力を多とし、そのことが河川や湖の浄化に大きく寄与しています。下水道敷設に当たって、今まで私道は市からの一定の助成額で個人が敷設するようになっていて、虫食い状態が懸念されていましたが、平成7年度からは市の全額負担での敷設となり、欠落部分が少しでも解消することができて喜んでいます。反面、近くに公共下水道が敷設されながら未接続家庭やアパートがあると聞きます。これらの実態と行政指導をどのようにしておられるのか。
 2点目、公共下水道未整備地区の排水の実態はどうなのか。公共下水道敷設より合併浄化槽を設置した方がよい地区などは全面的な助成で合併浄化槽の普及を図ってはどうか。
 3、事業場等の排水処理の現状、水質保全のための行政指導、監督、立入検査、改善措置など、どうしておられるか。特に九州日本電気、化血研、白屋クリーニング等とは公害防止協定が結ばれているが、監視体制は万全であるのか。協定どおり履行されているか。過去に問題はなかったのかどうか。さらに、他の事業所とも同様の趣旨の協定書を交わすことができないかどうか、以上お伺いします。
 次に地下水保全についてお尋ねします。
 水は地球上のあらゆる生物にとって欠かすことのできないものであり、毎日の生活はもとより、産業活動、農業生産を支える貴重な資源であることは論議をまたないところです。熊本市とその周辺80万人分の水道水源は100%地下水に依存し、その量は日本一であります。飲料水をすべて地下水に依存している熊本市にとって、地下水を守るため、地下水にかかわる総合的かつ効果的な保全管理対策を講じることは、他の施策よりも優先して実施されるべき市の重要な課題だと考えます。熊本市が県と共同で熊本地域地下水総合調査を実施し、保全管理計画を策定、積極的に保全対策を実施していることを評価する次第です。
 地下水は降水やかんがい水、河川水などが地表から浸透したものであります。土地利用の状況を見てみますと、水が浸透しやすい水田等の涵養域と、浸透しにくい非涵養域の土地利用面積を1960年と1995年の調査資料で比較してみますと、涵養域面積は10%減少し、非涵養域の面積は110%増加しています。涵養地は減少し、非涵養地が大幅に増加しているのですから、地下水減少へとつながるのも当然であります。
 さらに、将来予測される涵養面積は、1990年で847平方キロメートルが、2010年では781平方キロメートルと8%の減少が予測されています。また、地下水涵養量について見ますと、1990年を基準年として、過去10年間の平均降水量を基準として推計した資料によりますと、1990年は涵養量約7億トンが、2010年では6億5千万トンで、7%減が予想され、涵養面積の減少率と涵養量の減少率がほぼ比例しています。
 また将来の地下水の需要の状況を見ますと、1990年2億3,500万トンが、2010年では2億8千万トンと20%の需要増が見込まれており、水位にして10メートル以上の低下が予測されています。
 次に、地下水を安全かつ有効に利用するためには、地下水の量だけでなく水質保全が重要であります。熊本地域の地層は浸透、透水性が高く、それだけに地表に漏出した汚染可能物質も浸透しやすく、汚染源近くの井戸を汚染するだけでなく、広域にわたって地下水を悪化、汚染させる危険性があります。したがって、熊本市及び周辺の地下水供給源の監視及び保全対策が必要です。
 以上述べましたように、地下水採取量の増加や涵養地減少などの土地利用変化で地下水位は低下し、湧水量が減少していくことが予測され、さらに汚染可能物質が地下に浸透し、地下水が汚染される潜在的な危険性もあり、このような現実を直視した種々の観点からの地下水の量と水質の保全を図る手だてが大切です。行政としてもそのような視点に立った計画を策定し実施していることも事実です。
 まず量の確保の視点から考えてみますと、熊本地域の一人当たりの生活用水の使用量は一日357リットル、この量は全国平均326リットルで10%多い量です。工業用水の再利用率は全国平均76%ですが、熊本県下での再利用率はまだ低いと言われています。1990年の地下水採取量2億3,500万トンが、現在の状態で推移するとして予測しますと、2010年では2億8千万トンの採取量となりますが、全国並みの合理化をしたとして予測しますと2億5千万トンで、3千万トンの節水効果が期待され、率で7%増に圧縮すると予測されます。
 このように、家庭の節水と工業用水等の再利用こそが地下水保全の第一義と考えます。以前私たちの会派が提案しておりました、一定の容量以上のビルには、節水トイレ整備を初めとする節水対策について具体的対策をどうされたのか、また現状と将来についての施策についてお伺いします。
 次に地下水保全、涵養対策についてお尋ねします。
 水田の涵養量は畑地の5倍、山林の16倍と言われています。特に地下水の涵養に当たっては、浸透地域における涵養対策が必要であります。涵養林の保全、休耕田の活用、ビニールハウスの雨水浸透ますの設置などの施策が講じられていますが、まだ緒についたばかりで、地下水涵養を将来に保障するまでになっていません。地下水涵養に当たっては地域エゴが出ては進展しません。県や関係市町村が共同の認識を持って事業を進めなければなりませんが、現状はどうなっているのか。国の補助事業として推進できないかお伺いします。
 以前、私たちの会派が具体的にこの問題について、涵養地域を指定し、大幅な助成を行って、家庭やビニールハウスに雨水浸透ますの設置を半義務的にできないかという提案をしておりましたが、涵養能力強化対策についての現状と取り組みについてお伺いします。
 次に、地下水汚染対策についてお尋ねします。
 水質汚濁については、水質汚濁防止法により観測井戸を中心に市域全体の地下水質の状況を把握されています。定期検査では、32本の観測井戸及び10本の民間井戸について22項目にわたる水質基準の調査結果が公表されています。それによりますと、カドミウム、トリクロロエチレン、四塩化炭素が基準値内にあるとはいえ検出されています。砒素は基準値を超過しています。特に汚染地域内での調査結果では、トリクロロエチレン、121本中35本が検出され、そのうちの10本は基準値を超えている結果が報告されています。
 以上の点を踏まえて、地下水質の保全では、これらの原因をどのように分析し、汚染防止対策をされているのかどうか。特に法に定める特定施設等に対する届け出、監視、立入検査の実態はどうなっているのか。
 2点、高平台地区のトリクロロエチレン浄化の現状についてお伺いします。
 次に、健軍水源地近くの通称庄口湿地帯の保全について要望をいたします。
 水前寺公園から動物園前電停にかけては、昔からわき水があり、地下には大きな水脈が走っていることが調査の結果で明らかです。現在、動物園前電停近くには、公園や通称庄口湿地帯の民有地があります。ここは以前、住宅公団の中高層ビルの建設計画があり、くい打ち工事で地下水汚濁を心配した住民が建設計画に反対し中止させた地域だそうですが、その折に、行政による地下水調査が初めてなされ、地下水脈を確認した地下水調査発端の地でもあります。その後、地下水に対する認識が深まり、熊本の地下水を守ろうという発信地ともなったシンボリックな場所とも言えます。
 現在、庄口湿地帯として残っていますが、本市の4割の水道水を供給する健軍水源地と同じ水脈であるとも聞き、遊水池としての役割も果たしています。この湿地帯を環境保全地区として、また貴重な生物の保護地区として、市として買い上げなどして保全できるようにできないか要望いたします。
       〔矢毛隆三環境保全局長 登壇〕            ページトップへ
◎矢毛隆三 環境保全局長  水質の浄化対策についてお答え申し上げます。
 公共下水道の整備は、水質の浄化を図り、生活環境を保全する上で不可欠なものでございますが、議員御指摘のとおり、公共下水道整備地区内で、諸般の事情により未接続の家屋が見受けられます。現在、下水道部局の方で接続指導を鋭意進められているところでございます。
 一方、下水道未整備地区の排水は、くみ取りや単独浄化槽が大部分を占めていることから、生活雑排水として流れ、公共用水域汚濁の大きな原因となっております。
 本市では、こうした事態を改善するとともに、下水道計画区域外の水質保全を図る上で有効な補完施設として小型合併処理浄化槽の普及に力を入れているところでございます。この事業は、国、県、市でそれぞれ費用を負担し、設置者に対し補助金を交付するものであります。近年、工事費も安価となり、個人負担も軽減されていることから普及に弾みがついております。
 今後とも、下水道担当部局と連携を図りながら小型合併処理浄化槽の積極的な普及に努め、公共水域の水質浄化に努めてまいりたいと考えております。
 また、事業場の排水に対する行政指導等の状況につきましては、現在水質汚濁防止法に基づき、一日平均50立方メートル以上の特定事業場、及び有害物質を排出するおそれのある事業場に対しては排水基準が定められ、この基準を遵守するため、これらすべての事業場に排水処理施設が設置されております。
 このような事業場につきましては、定期的な立入検査や排水検査を行い、基準違反があった場合には、改善勧告、改善命令等の措置を講じ再発の防止に努めておるところでございます。平成7年度の実績では、67の事業場について排水検査を行い、そのうち2事業場で基準違反があり、所要の措置をとっております。
 次に、公害防止協定の締結をしております4事業場については年3回の立入検査を実施しているほか、事業場から自主的な検査結果も報告をいただいております。現在では、これらの検査結果から協定違反はございません。公害防止協定の締結につきましては、公害の未然防止に大きく寄与するため、工場等の規模等を考慮しながら、他の事業場との協定の締結についても進めてまいりたいと考えております。
 次に地下水の保全でございます。
 まず、節水対策の現状といたしましては、家庭用水は、節水キャンペーン等各種の啓発事業の中で市民の節水意識の高揚を図るとともに、節水こま等の節水器具の普及を促進しております。また、工業用水、都市活動用水につきましては、大口の地下水採取者に対し個別指導を行い、一定の成果を上げております。今後、一層の節水を促すため、福岡市などの例を参考にしながら、節水要綱を策定し強化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、涵養対策でございます。
 浸透地域における涵養対策は、地下水保全上、最も重要な課題であると認識しております。しかも、本市の涵養域は市域外に広がっているため、県や周辺市町村との連携が必要なことは御承知のとおりでございます。したがいまして、今後とも、熊本地下水基金や熊本地域地下水保全対策会議等を通じまして協力体制を強化してまいりたいと存じます。
 また、涵養事業に対する国の補助制度を、関係省庁において検討されていると伺っておりますので、今後本市としましても国に対して働きかけてまいりたいと考えております。
 さらに、議員御提案の雨水浸透施設の設置の義務づけにつきましては、今後関係部局とも協議しながら検討させていただきたいと思います。
 次に、地下水の汚染状況とその対策についてでございます。汚染対策ではまず未然防止が最も重要なことから、事業場に対する監視、指導を徹底しておるところでございます。
 平成7年度末現在、重金属や有機塩素系化合物など有害物質により地下水を汚染するおそれのある事業場は、水質汚濁防止法に基づくものが69、熊本県地下水質保全条例に基づくものが75事業場でございます。
 平成7年度にはそれらの事業場に対し57件の立入検査を実施し、有害物質の使用、保管、処理等について指導を行いました。今後とも継続的に立入検査を実施し、事業場の監視、指導に努めてまいりたいと存じます。
 次に、高平台につきましては、平成4年度末から本格的な浄化に取り組んでおり、平成7年度末までに2,290キログラムのトリクロロエチレンを回収いたしました。これに伴い、汚染濃度の方も、浄化対策井におきまして、これまでの最高値に比べて40分の1から580分の1程度まで低下しており、水質の方も相当改善されている状況であります。
       〔9番 中松健児議員 登壇〕               ページトップへ
◆中松健児 議員  大口地下水使用事業場の公表については、2月ということでお約束があっておりますので、よろしくお願いいたします。
 私は特に緑化の施策と地下水の保全は重要な課題だと考えております。強力に取り組まれるように再度要望しておきます。
 次に、廃棄物対策についてお尋ねします。
 廃棄物の処理については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって、廃棄物の減量化と再生の推進、適正処理の確保、処理施設の整備を柱とする内容が盛り込まれ、処理施設に対する規制、不法投棄に対する罰則の強化などの措置が講じられるようになっています。熊本市においても同法律の趣旨にのっとり条例を制定し、官民一体となった取り組みがなされています。
 熊本市のごみの排出量の現状は、1981年から1991年の10年間で70%の増加を示し、全国平均の増加率36%の倍近い数字を示しています。このような状況の中で、市としても減量化に向けた諸施策を実施、燃えるごみ、燃えないごみ、大型ごみ、資源ごみなどの分別収集、透明ごみ袋の導入、収集効率化のために2トン収集車を3トン収集車への切りかえ、さらに新環境工場建設による焼却処理能力の向上と、プラスチック類の埋立処分から焼却処理への切りかえというように、ごみ処理に対して多くの費用と努力の結果、平成6年度には家庭ごみの排出量は大幅に抑制されるようになりました。
 内訳を見てみますと、燃えるごみの総量が抑制され、資源ごみの量が増加し、分別収集が徹底し始めていることを示しています。家庭ごみの排出量は抑制されていますが、事業ごみは9.7%と伸びていて、総量は増加の傾向にあります。市のごみ処理の現状を大まかに述べてみましたが、ごみの総量は現在の経済活動、消費生活を続ける限り増加を続け、ごみ減量に向けた努力を怠ることはできません。これからのごみ処理行政は、適正処理の推進から、ごみ減量・リサイクル対策が一体的に進められることが求められており、行政と市民の協力が一層求められています。
 また、廃棄物の最終処分場のあり方が重要な課題です。廃棄物の最終処理場については、コンクリートやゴムシートで囲む遮断型、管理型と、底に何も敷かない安定型の3種類があり、特に埋立処分は、ずさんな管理をすると環境へ与える影響も大きく、埋立地確保も難しいのが現状です。
 ごみの減量化の基本は、大量消費、使い捨ての現状を正すという消費者の意識改革と製造業者の回収システムの確立が大切ですが、現実に大量のごみが排出される中で、減量化・リサイクル及びその処分対策は急務であります。これらの問題にかかわって幾つかお伺いします。
 現在、リサイクル文化センター建設が予算化され計画もでき上がっていますが、このセンターの経営はどうされるのか。体験コーナー等一部を福祉団体やボランティア団体などに委託するなど、運営について活性化を図る形態を導入される計画はないか。センターの内容と運営についてお伺いします。
 2、ペットボトルやプラスチック等は現在焼却されていますが、リサイクル法の制定の趣旨に基づき、これらを回収、再資源化に取り組むめどについてお伺いします。
 3、扇田処分場のゴムシートは1.5ミリのものを使用していますが、将来、破損したりして地下水の汚染を招くおそれはないか。その安全性と将来の監視体制はどうなっているか、お伺いします。また市には6カ所の安定型の埋立処分場がありますが、扇田処分場と同様に、その安全性と将来の監視体制についてお伺いします。
 扇田処分場近くの住民から、処分場からと思われる悪臭がすると聞きます。悪臭対策をどうされているか、あわせてお伺いします。
 4、事業廃棄物や医療廃棄物の処理については民間業者に委託しているのが現状のようですが、適正に委託業務が遂行されているか。特にマニフェストシステムが機能し、適正に処理されるシステムが確立しているか、監視体制はどうなっているか、お伺いします。
 次に、光の害についてお尋ねします。
 鹿児島県隼人町の百武裕司さんが発見した「百武すい星」は3月25日に地球に大接近し、大いに私たちを楽しませてくれ、国民に対し天文に対する興味と関心を喚起しました。山間部では60度以上に及ぶ長い尾が肉眼で観察されたと言われます。しかし、市街地ではすい星の頭の部分しか見えなかったそうです。それは、街灯、ネオン、建物のライトアップの光などが天文観察に邪魔しているわけです。天文愛好家によると、今日のような状態の中では、すい星の尾はもちろん、流れ星や天の川など淡い星の光はたちまち見えなくなってしまうそうです。今年度から来年度にかけて多くのすい星が接近すると言われています。天文家の人たちは夜の強い光を光公害と呼び、何とか夜を夜らしく取り戻してほしいというのが願いです。
 環境保全局長にお伺いします。
 夜の光を制限する法的な規制、例えば照度や時間規制などについて。また、省エネルギー対策の視点から、商店街について消灯または減灯するなどの行政指導や自主規制の要請はできないか。特にサーチライトや野外の強い光を出す施設に時間規制はできないか、お伺いします。
 2つ目、百武すい星が接近したときは22の都市で光の自粛を呼びかけたそうですが、すい星や流星群の大接近のときなど、スターウイークとして設定し、市民に光の自粛を呼びかける取り組みはできないかお伺いします。
 最後になりますが、現在環境保全に向けて、市が独自の工夫を凝らして取り組んでおられますコンポスト購入助成、合併槽補助、生け垣助成などがなされています。これらの手続が煩雑で手間がかかる、手続面でもっと簡単にならないかという声が市民や業者の中にあります。市としても広く普及を図り、環境保全を進めていくため手続の簡素化について検討してはいかがでしょうか。
 以上、環境保全局長にお伺いします。
 今まで環境問題の取り組みについてさまざまな視点から質問いたしました。これらの問題を、行政レベルや一部の人たちで論議していても進展しません。市民に対して、環境問題の啓発を進め、意識の高揚を図り、行動に参加するように努めることが大切だと思います。6月2日の県下一斉の清掃は、市政だよりの広報活動やマスコミの宣伝などが相乗効果をして多くの市民の関心を呼び、清掃活動に参加したと思います。今後行政としてさまざまな視点からの啓発活動を要望します。
 ここで特に、学校教育の果たす役割の大きさから、学校における環境問題の取り組みについて教育長にお伺いします。
 子供たちに環境問題の大切さを日常生活の中で実践していくことが大切ですし、また実際に実践されていると思いますが、系統的に学習し討論し合う場も大切だと思います。各学校で学校行事やクラスでの年間計画策定の中で環境教育をどのように位置づけ取り組まれているか。また、体験学習の場としての社会教育との連携をどのように図り活動しておられるか、現状と将来のあり方についてお伺いします。
       〔矢毛隆三環境保全局長 登壇〕            ページトップへ
◎矢毛隆三 環境保全局長   具体的な環境問題としての廃棄物対策についてでございます。
 まずリサイクル文化センターの内容及び運営についてでございますが、このセンターでは、ごみリサイクル問題を中心とした環境学習機能、紙すきなどのリサイクル体験機能、不要品の展示、提供機能など、またリサイクルプラントなどを備えた総合的啓発施設として、平成9年度のオープンを予定しております。
 また、体験コーナーなどの運営等につきましては、議員の御提案にありましたように、福祉団体やボランティア団体の御協力をお願いし活性化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、ペットボトルやプラスチックなどのリサイクルにつきましては、昨年6月容器包装リサイクル法が制定され、その中でペットボトルについては平成9年度から、また、その他のプラスチック容器については平成12年度から分別収集、再商品化が施行されることになっております。午前中の西議員の御質問でお答えをしたところでございますが、本市といたしましても法の施行に合わせて分別収集を実施したいと考えております。
 引き続き扇田環境センターについてでございますが、本センターの構造や維持管理については、廃棄物処理法で示す構造基準や指針に基づき設計され維持管理されております。
 御質問のゴムシートにつきましては、遮水用シートとして埋立地全面に使用されており、マット、砕石、それに覆土などで直接ごみと接しないようなシート保護を施しております。さらに破損監視のため周辺地下水の水質測定を定期的に実施しており、異常は認められておりません。
 また、本センターからの悪臭につきましては、先月末に埋立工区内において出火した際の消火作業に伴う臭気であろうかと思われます。出火の原因といたしましては、搬入ごみに混入した塗料等の揮発性の物質の引火によるものと想定されております。
 今後はさらにごみの分別徹底を図るとともに、搬入ごみのチェック体制等を強化させてまいる所存でございます。
 また、市内の扇田以外の6カ所の埋立処分場は、民間の安定型産業廃棄物の最終処分場であり、これらの監視、指導につきましては、指導要綱に基づき毎月実績報告書を提出させるとともに、定期的あるいは抜き打ち的な立入調査を実施し、処分状況、搬入物のチェック、帳簿記載内容の確認、放流水や周辺地下水の検査などを行っております。さらに、法令説明会、研修会を開き、責任者や従業員の資質向上を図り、不適正処分の未然防止に努めているところでございます。
 今後とも立入検査の回数をふやすなど監視体制を強化するとともに、処分業者、従業員の資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、マニフェストシステムの機能及び産業廃棄物の適正処理に対する監視体制についてでございます。
 御案内のとおり、産業廃棄物の処理については大部分が廃棄物処理業者に委託して行われており、本市では、その適正処理を推進するため廃棄物処理業者に対する監視、指導はもとより、排出事業者に対しても立入検査を行い、排出者に課せられた責任について指導を行っておるところでございます。この際、マニフェスト伝票は、排出者から運搬業者、処理処分業者に至る流れを、行政を含め各社が正確に把握する上で重要な機能を果たしているところでございます。
 特に、医療機関等から排出される感染性廃棄物や有害物質を含む産業廃棄物については、その排出事業者に年度ごとの処理実績報告書及びマニフェスト伝票の交付状況報告書を提出してもらい、これらの報告に基づき、無許可業者への委託や不適正な処理等をチェックし、立入指導を行っているところでございます。今後とも廃棄物の適正処理を推進していくためマニフェストシステムの徹底に努めてまいりたいと考えております。
 次に、光害の防止についての御質問でございます。
 夜空を照らすサーチライト等が、議員御指摘のように、スターウオッチングなどの天体観測の際、大きな支障となっておりますことは私自身も深く認識しているところでございます。
 そこで、サーチライトの使用制限につきましては広域的な対応が必要であることから、昨年7月、九州都市環境行政連絡会議を代表しまして、本市が環境庁に全国の都道府県に対し必要な指導を行っていただきたい旨の要望を行ったところでございます。
 御質問のこういった光の害を規制する法的根拠がないのが現状でございます。環境庁では平成六年度に策定した環境基本計画に基づく光害問題への対応として、平成8年度中に望ましい屋外照明の方法などを盛り込んだガイドラインの作成を検討していると聞いております。
 本市におきましては、国の検討結果を踏まえ、県や周辺市町村とも連携を図り、光害問題に対処していきたいと考えております。
 次に、市民の皆様に対する光の自粛の呼びかけについてでございますが、御指摘のとおり、数百年に1度大接近するすい星等を観察することは大変貴重な体験であり、大気の状態を観察するのにもよい機会ではないかと思います。今後、議員の御要望を踏まえて、このような機会には市民や事業者に対し光の自粛を呼びかけてまいりたいと考えております。
 最後に、助成事業の手続の簡素化についてでございます。
 御案内のとおり、本市では市民の環境保全活動に対する支援としましてさまざまの助成事業や補助事業を実施しております。これについて市民の環境保全に対する認識を高めるとともに、年々その件数も増加している状況であります。今後とも、このような環境保全に対する助成事業等のより一層の活性化を図っていきたいと考えております。
 そこで、事務の手続の簡素化についてでございますが、現在、これらの助成事業や補助事業は、熊本市補助金等交付規則にのっとり事務手続を進めているところであります。手続の簡素化は市全体の問題でもあることから、今後、行革を含めた事務改善の観点から関係部局と調整を図ってまいりたいと考えております。
       〔後藤勝介教育長 登壇〕               ページトップへ
◎後藤勝介 教育長   私の方からは1点お答えをさせていただきたいと思います。環境問題に取り組みます中で、学校教育の果たす役割というのは、ただいま御指摘がございましたように、私どもも大変大きな問題であると認識をいたしております。
 現在、学校におきましては、アースデーやリサイクル週間を設け、児童会や生徒会などの呼びかけでボランティア活動やリサイクル活動を展開しておりますし、また、小学校低学年では身近な環境に触れ親しみ、中、高学年、そして中学校へと進むにつれまして、環境を知り行動を起こすという視点から、各教科の年間指導計画を見直し、授業実践を図っております。
       〔議長退席、副議長着席〕
 また、社会教育との連携という点でございますが、例えば公立公民館で親子自然観察会やファミリーボランティアなどの取り組みがなされておりますし、わがまちウオッチングといったテーマによる、小中学生を対象にした体験学習の場もございます。
 御指摘のように、学校での体験学習をもとに、社会教育の場で実践活動を深めますことは、環境問題への対応のみならず、調和のとれた人間形成を図る上でも大変重要であると思いますので、今後、学校での学習時期の問題、関係機関への参加の呼びかけ、社会教育分野との連携のあり方なども含めまして検討し、充実してまいりたいと思います。
       〔9番 中松健児議員 登壇〕              ページトップへ
◆中松健児 議員   当初申しましたように6月は環境月間であります。そのような意味で環境問題について集中的に質問いたしました。環境保全局長には質問事項も多く大変でありましたが、終始誠意を持って、最後はお疲れの様子も見えましたが、御答弁いただき感謝しております。   
 また、環境問題についての教育の果たす役割の大きさも感じますときに、教育委員会での御指導もよろしくお願い申し上げます。
 次の質問に移ります。
 行政改革についてお尋ねします。
 平成8年3月、熊本市行政改革推進委員会から、行政改革にかかわって、市長の諮問を受けての提言が行われました。この提言は、自治省が地方自治体に対して、「地方公共団体における行政改革推進について」の通達を出し、その趣旨に従って市長が諮問し、提言が出されたものです。自治省通達は十数年前に出されたリストラを中心とする行政改革推進でなく、少子化、高齢化社会の到来を控え、地方分権が進められる中で、多様なニーズに対応する活力ある地域社会の構築に向けた行政システムを確立するために、行政運営全般にわたって総点検をし、地方に即した行政改革を求めています。
 3月議会におきまして、我が会派の上村議員の行政改革の視点についての執行部からの答弁でも、市民の多様なニーズにこたえながら、行政サービスをどうやって向上させるかを第一義に考え、職員が意欲を持って仕事ができる組織体制を基本として行政改革に取り組むという見解が示されています。
 市長はこの行革推進委員会の提言と3月議会での回答を基本に進められると確信しておりますが、関係当局にその内容についてお伺いします。
 1、行革委員会の提言を基本に行政改革大綱策定作業を進められると思いますが、大綱策定の基本的な進め方はどうされるのか。めどについては前回言われておりますので、この基本的な進め方についてお伺いします。
 2点、行政改革の基本は、行政システムを地方の実態に即したものに改革するものであり、市民サービスの低下や職員の意欲の低下を招くものであってはならないと思います。国段階の行革の議論でも、アメリカを初めとする諸外国と比較して日本の公務員の数は少なく、恒常的な時間外勤務が多いことから職員削減の声も少なくなっています。このような中で、他都市と比較して人件費に対する時間外勤務手当の比率が多いとも聞きます。課や個人にかかわる超勤の実態はどうなっているのか。さらに、各部局の事務事業の洗い直しと適正な職員配置をどのように進められているかお尋ねします。
 3点、8年4月に機構改革と人事異動がなされました。市民にとってわかりにくくて、たらい回しとの批判ある機構を行政需要に柔軟に対応するための組織への改編、事務事業を遂行しやすくするための統廃合など組織機構見直しが行われましたが、まだ不十分な面もあり、さらに検討する必要があると思います。企画部門と人事部門がもっと連携をとり、前に述べました恒常的な時間外勤務の実態を踏まえまして機構改革と人事配置を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 4点、外郭団体の統廃合、プロパー職員の処遇のばらつきと異動の検討、各種審議会の統廃合、民間活力醸成と委託業務の現状とあり方など、今後どのように進めようとされるかお尋ねします。
 5点目、自治体は地域、住民情報の宝庫です。住民から信頼される情報の厳重な管理、保存体制は重要であります。熊本市でもコンピューターを本格的に導入し、行政事務の簡素化、効率化、近代化、情報の管理と提供など、的確、迅速に処理されようと調査費が計上されています。現在、部局ごとにコンピューターを導入されておりますが、一元化して管理されていないと聞きます。この業務を推進するに当たって、情報システム課を中心に一元管理化されようとするのか。また、コンピューター業務をどの程度まで拡大し整備されようとするのかお伺いします。
 6点目、市民のニーズが増大する一方、熊本市の財政事情は厳しいものがあることは周知の事実であります。市長の基本政策である市民との双方向の対話は、言いかえれば市民参加の行政推進でもあろうかと思います。したがいまして、市長自身が昨年の12月議会でも、「議会での要望を実現するためには膨大な予算が必要になるので、より必要なものから実現したい。」と答弁されたように、市民の皆様に費用対効果も率直に出して、市民の皆様と一緒に考えるという姿勢で行政を推進していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 また、市職員としての行政サービスのあり方や意欲向上、事務内容把握、政策形成能力開発などの研修は大切だと思います。また、西議員からも指摘されていましたように、窓口業務の接遇の態度等も含めて、研修の持ち方をどのように進められようとするのかお伺いいたします。
       〔松村紀代一企画調整局長 登壇〕           ページトップへ
◎松村紀代一 企画調整局長   行政改革について私の方から4点ほど御答弁申し上げます。
 まず第1点でございますが、行政改革の進め方についてでございます。
 昨今の高齢化、高度情報化等への急速な進展の中、市民のニーズも多様化しつつあり、これに即応した施策の展開が強く行政に求められておるのが現状でございます。
 この解決のためには、既存の事務事業を見直し、不要不急の事業を整理し、あるいは優先順位を定めるなどの英断を持った取り組みが必要不可欠でございます。その結果として、熊本市の今後の新たな事務事業に対応した人の配置と予算の再配分とが可能となるわけでございます。これが今回手がけております行政改革の基本的な考え方でございます。
 手順につきましては、午前中西議員にもお答えいたしましたが、8月中の大綱策定に向けて現在作業を進めております。
 それから第2点目でございますが、組織の見直しと人事管理のあり方についてでございます。
 いただきました提言をもとにいたしまして、行政改革に対応した機構改革をこのたび実施したわけでございます。内容については御案内のとおりでございます。
 また一方、現在各課の実際の事務の対応状況等をヒアリングをいたしております。各課の事務処理の方法の見直し、あるいは業務のあり方等を再検討するなどの事務改善により、より一層市民サービスの向上を図ることが十分可能ではないかと考えておるわけでございます。それゆえ今後さらに検討を加えてまいりたいと存じます。
 それから、外郭団体の統廃合と各種審議会の統廃合、民間活力醸成と民間委託業務のあり方についてでございます。
 本市には30余りの外郭団体と123もの審議会等がございます。それぞれ本市行政を支えてきたことも議員御案内のとおりでございます。しかしながら、中には当初の目的をなし遂げたもの、あるいは今後の社会変動に即応し業務のあり方を再検討しなければならないものもあるのではないかと考えております。
 いただきました提言の中におきましても、外郭団体の有効利用や運営の効率化を図るとともに、存在意義の薄れた団体や類似の団体等については統廃合を図るべきであると述べられておりますので、その意を踏まえまして、今後、関係各課と連携しながら見直しに当たりたいと考えております。
 最後に、情報化に対応するコンピューター導入と一元化についてでございます。
 マルチメディアやインターネットに代表されますとおり、最近の情報関連技術の目覚ましい発展によりまして、行政の情報化は従来の事務の簡素化、効率化を主な目標として導入されてきた時代から、今後は住民サービスの向上と新しいニーズに対応するための活用に向けての新しい時代を迎えようとしております。そのような中で、情報化の有効活用は、本市行政改革を推進する上での大きな効果が期待できる方策と考えております。
 これまでの本市における情報化は、大型コンピューターを利用し、大量かつ定型的な業務のシステム化を中心として進める一方で、各課単独でのパソコンを中心としたシステムの導入も図ってまいりました。
 課によっては独立した業務や安全対策の問題などから単独で導入した方がよいものもありますが、議員御指摘のとおり全庁的な情報の共有化や流通化といった観点からは、最新の情報化技術を十分に活用してはいないといった面も一部あろうかと存じます。
 そのようなことから、本年4月に、情報化施策に関する総合的な企画、調整等を行うことを目的といたしまして情報企画部を新設したところでございます。今後はこのような課題を解決し、来るべき高度情報化社会に対応できる本市の情報化ビジョンを策定してまいりたいと考えておりますので、さらなる御理解と御支援をお願い申し上げます。
       〔野田晃之総務局長 登壇〕               ページトップへ
◎野田晃之 総務局長   行政改革について、私からは2点のお答えを申し上げたいと存じます。
 まず時間外勤務の実態と適正な職員配置についてでございます。
 時間外勤務につきましては、平成7年度の市長事務部局の時間外勤務の1人1月当たりの平均は20時間程度となっております。このような時間外勤務が多くの課で見られるわけでございますが、個人で年間1,000時間を超える者も見られるなど、特定の課につきましてはかなり多い実態があると認識いたしております。
 このような時間外勤務の主な理由としましては、通常業務の繁忙期、緊急な業務の処理等が挙げられるわけでございますが、反面、通常業務の処理のためのいわゆる恒常的な時間外勤務も少なからず生じているというのが現在の実態でございます。
 この時間外勤務の縮減につきましては、ノー残業デー等の実施による職員の意識改革、時間外命令のシステムの見直し、あるいは上限規制等の方策を検討いたしますとともに、関係職員団体等とも協議を行っているところでございます。
 恒常的な時間外勤務を減らしてまいるには、事務の簡素化、効率化とあわせまして、事務量に応じた適正な職員配置を行うことが重要でございます。これまで福祉などの部門を中心に職員の増等に努めてまいったところではございますが、限られた職員数の中で必ずしも十分と言える実態ではございません。
 現下の本市を取り巻く厳しい行財政環境のもと、職員数の抑制基調を貫きながらも、職員に過度の負担を強いることなく行政需要の動向に的確に対応してまいるためには、相当思い切った事務事業の見直しが必要であろうと、このように考えているところでございます。
 現在、企画調整局において行革大綱策定の取り組みが行われておりますが、この策定過程の中で関係部局とも協議しながら、計画的かつ適正な職員配置に向けて検討を進めてまいりたいと、このように考えております。
 2点目は、行政推進のための職員研修のあり方についてでございます。
 分権型社会への移行という大きな時代の潮流にありまして、住民に最も身近な行政体であります都市自治体の役割、機能も、経営戦略的な発想が求められるなど大きな転換期を迎えており、そのような中でのただいまの議員の御指摘につきましては、本市の人材育成を進めていきます上で大変貴重な御提言であると受けとめております。
 したがいまして、職員研修におきましても、市民の多様なニーズを敏感にキャッチする豊かな感性と柔軟かつ高度な発想力、企画力を持った職員をできるだけ数多く養成することが急務であると考え、職員の政策形成能力の開発に取り組ませていただいているところでございます。
 具体的には、特定課題を長期にわたってグループで研究する行政課題研究研修や、職員の政策形成能力を幅広く育成する創造性開発セミナー、さらには自治体の政策形成のあり方について管理者みずからが理解を深める管理者セミナー等々につきまして重点的に進めているところでございます。
 また、行政活動の最前線でございます各職場が、明確な目的、目標を持って意欲的に仕事に取り組んでいくことが的確かつ迅速に行政ニーズにこたえる最も有効な手段であるとの観点から、管理者のリーダーシップの発揮を促す課長研修や組織活性化研修にも力を入れているところでございます。
 先ほど接遇研修についても御指摘がございましたが、窓口の接遇の問題等も含めまして、議員御提案の趣旨を踏まえながら、行政サービスのあり方、新たな方向性を見据えつつ、それを側面から支える人材の育成という観点から、一層の研修の充実に努めてまいりたいと考えております。
       〔9番 中松健児議員 登壇〕              ページトップへ
◆中松健児 議員   行政は組織がうまく機能しないと、施策の遂行はもとより、職員の資質、能力を活用できません。このことが市民サービスの低下につながります。活性化した組織を確立し、将来に向けた市勢の発展と市民生活の向上のための行政改革を推進されるようにお願いいたします。   
 次の質問に移ります。
 防災対策についてお尋ねします。
 死者・行方不明者6千300名を超え、戦後最大の災害となりました阪神・淡路大震災の発生から1年が経過しました。この災害を教訓にして、政府、地方自治体ともに防災対策の全面的な見直しが進められています。政府においては、平成7年7月に地震防災対策特別措置法を制定し、防災上緊急に整備すべき施設の緊急事業5カ年計画を作成してその推進を図るとしています。この中で消防用施設、例えば耐震性貯水槽、緊急援助隊の資機材の整備、木造福祉施設の改築、公立小中学校の耐震構造化、防災行政無線や備蓄倉庫、救護所用の資機材の整備など、国庫補助率を高め緊急整備するよう求めています。熊本市はこの緊急整備計画を着実に実施し、施設設備の充実に向けた努力がなされています。
 今回の地震によって、初動態勢や関係機関との連携、消火体制のあり方、都市の安全性を重視した都市づくり、ボランティアの活用、危機管理体制の見直しなど多くの問題が指摘され、今後の防災計画の見直しに当たってハード、ソフト両面からのきめ細かな施策が要求されます。
 また、政府の防災問題懇談会では、地方の防災体制として、市町村は防災に関して第一次的な権限を有し、県はそれを支援するものとして情報収集、伝達体制や広域応援体制の整備などの取り組みを求め、特に消防の広域応援体制の法的システムの整備を、災害に即応できる体制に改編するように提言しています。現在の消防組織法では、県知事から消防長官に要請し、消防長官が他の知事に必要な措置をとるようになっており、このことが今回の大震災の初動態勢のおくれや関係機関との連携のまずさとなってあらわれたとも言えます。
 その他、地方公共団体においては、地域の実情に合った具体的で実践的な災害に対応できる体制の整備、さらに実効性を高めるための具体的な手順等のマニュアルの作成、積極的な訓練や研修による災害に対する対応能力を高める施策などの防災計画の見直しを提起しています。
 熊本市でも、この提言の趣旨を受けて、地域防災計画の見直しを進め、5月21日新防災計画が発表されました。今回の計画では、災害を種別ごとに震災対策、風水害対策、その他の災害の種別に、予防、応急対策、復旧と種別に応じた計画となっており、従来の風水害中心であった防災計画が、震災を中心に位置づけたものとなっています。
 新防災計画、特に震災にかかわってお伺いします。
 今回の見直しで、初動態勢、情報収集、指揮系統が一元化されたとしていますが、具体的に情報収集、広報、緊急道路の確保、救出活動、輸送、避難対策、生活物資の供給、給水、救護物資の受け入れ手配、医療救護、消火対策、現場における一次的権限の付与、それぞれの分野における行動マニュアルを作成することが大切であると思いますが、作成の計画がありますか。また、整備すべき資機材の整備目標等の計画がなされていますか。
 2点目、自主防災組織が結成されている地域とそうでない地域では、震災後の対応に大きな差が出たと言われています。本市でも一部に結成されていますが、自主防災組織化をどのように進めようとされるのか。
 3点目、地域での技能者の登録、例えば大工、医者、看護婦、検査技師などの制度や、災害ボランティアの組織化など、地域や職場などで進めてはどうでしょうか。
 4点目、災害における医療活動は、人命尊重の観点から特に重要であると考えます。被災者の健康管理や傷病者の収容等について、市医師会を初めとする医療機関の連携及び協力、医薬品の供給などの体制確立をどのように進められるのか。
 5点目、防災用の用具、備蓄食品、家具、家屋の補強材などを1階フロアに工夫して展示してはどうでしょうか。
 また、9月1日は防災の日ですが、この日の意味を考え、防災意識の高揚と啓発を図ることを考えてほしいと思います。
 幾つかの点についてお伺いしましたが、関係当局の御答弁をお願いします。
       〔野田晃之総務局長 登壇〕              ページトップへ
◎野田晃之 総務局長   防災問題につきまして、私からは4点についてお答えを申し上げたいと存じます。
 まず第1点でございますが、一たん災害等が発生いたしました場合の現場での行動マニュアルの作成という点でございます。
 ただいまるるお述べになりましたように、いわゆる一たん事がありました場合に、まず市役所の対外的な機関との連携といいますか、その辺の問題も含めまして、具体的な想定を行いながら、日ごろから円滑な協力関係をつくり上げるということが非常に重要であると考えておりまして、これにつきましては、先般のお尋ねにもお答えをいたしましたように、私どもの方に防災担当の総括審議員を配置していただきまして、その辺の対応に取り組むこととさせていただいております。同時に、市役所の内部におきましても、本庁だけではなく、それぞれの、例えば総合支所でございますとか、市民センターでございますとか、いろんな対応があるわけでございますが、こういう中での現場での行動マニュアルというものは非常に重要なものだと考えております。
 ただいまお触れになりましたように、地域防災計画の中で大筋を定めさせていただいておりますが、この肉づけの一環といたしまして、そのような行動マニュアルにつきましてはより具体的に作成を進めてまいりたいと考えております。
 また資機材の備蓄でございますが、一つの例といたしましては、現在公園3カ所に耐震性の貯水槽と併設いたしまして防災倉庫を建設いたしておりますので、そこに担架やテント等、各種機材を配備することといたしておりますし、今後、総合防災公園の調査等も進めることといたしております。そういうものに対応して資機材の整備についても計画的に進めさせていただきたいと考えております。
 次に、2点目の自主防災組織についてでございます。
 本市の自主防災組織は、昭和53年以降、主に河川災害に対応する組織として市内の6地区において結成されたという経緯がございます。本市の場合、小学校区という比較的大きな組織でありますことが、全国的には町内自治会等の小さな組織で構成されているということとの違いとなっているようでございます。
 なお、消防局におきましても、平成7年度から自主防災クラブ結成の取り組みがなされております。この動向とともに、自主防災組織としての機能性や日常的な活動、あるいは効率的な運営等も考慮した組織化を検討してまいりたいと考えておりますが、本年度から開催いたします市民防災教室の受講者等を対象といたしまして、地域の防災リーダーの育成、あるいは組織化といったことを進めることも有効であると考えております。今後、さまざまな機会をとらえまして、自主的な防災組織の結成に向け働きかけを進めてまいる所存でございます。
 3点目といたしまして、地域での技能者登録制度と災害ボランティアの組織化の問題でございます。
 大規模な災害の発生を想定いたしました場合、市職員だけでの応急対策は到底不可能でございますし、さまざまな形でのボランティアの支援活動が必要となり、そのための組織化が重要だと存じます。
 現在、ボランティアについては、日本赤十字社熊本県支部や熊本市社会福祉協議会に併設されております熊本市ボランティアセンター等が窓口となって活動されております。また、民間団体といたしましても、熊本市医師会、熊本県建設業協会熊本支部、熊本県無線救護隊熊本市中隊、熊本県トラック協会等の御協力をいただいているところでございます。
 さらに、先ほどお答えいたしました地域の自主防災組織が結成される中で、その地域でさまざまな技術、技能を持った方々に御協力をいただくといったことも大切であり、今後とも、これらを含めまして関係団体との連携の強化に向け一層努力してまいりたいと考えております。さらに、一たん災害が発生しました場合の、こういうボランティアの方々の役割といいますか、この辺につきまして、今後、私ども内部的に一層の研究を深めさせていただきたいと、このように考えているところでございます。
 御質問の最後は、防災意識の高揚と啓発にかかわる問題であろうと存じます。
 みずからの身の安全はみずからが守ることこそが防災の基本でございますが、そのことを理解していただくために、市民の皆様の防災意識の啓発に一層力を入れていかなければならないと考えております。
 具体的には、8月30日から防災の日の9月1日までの3日間、総合防災展、1月17日には防災とボランティア展を、それぞれ開催することといたしております。また、これまでも市政だよりや防災パンフレットの配布等を通して啓発を行ってまいりましたが、今後さらにさまざまな啓発手法について検討させていただきたいと考えております。
 なお、庁舎1階のフロアに防災関連の品々を展示してはどうかという御提案でございますが、これにつきましては、市民センターや総合支所の問題も含めまして、多少時間をいただいて検討させていただきたいと存じます。
       〔工藤 磐保健衛生局長 登壇〕            ページトップへ
◎工藤磐 保健衛生局長   災害時の医療救護活動確保対策について中松議員にお答え申し上げます。
 未曾有の死傷者を出した阪神・淡路大震災は、災害時の救急医療のあり方に多くの教訓を残しました。そのようなことから本市におきましては、昨年7月に熊本市災害医療対策協議会を設置し、災害時に迅速かつ適切に対応できる救急医療体制のあり方を検討してまいりました。そして本年3月、熊本市災害医療基本計画としてまとめられ、同協議会会長から市長へ答申がなされたところでございます。
 この計画は、医療情報体制の整備、災害時救急医療体制の整備、被災者の健康管理対策、医療ボランティアの活動等について基本的な方向性を示した内容となっております。今後、この協議会に設置されています医療情報、拠点病院、医療ボランティアのそれぞれの専門部会におきまして実施計画づくりを進めることといたしております。
 いずれにいたしましても、災害時医療には、医師会を初めとする保健医療専門団体や、すべての医療機関、さらには関係行政機関との連携、協力が重要であります。議員御提言の趣旨を踏まえ、関係機関と十分協議するとともに、災害発生時の具体的な行動マニュアルの作成や医療情報の収集、患者の重症度別振り分け、輸送、適切な処置等の訓練にも取り組んでまいりたいと考えております。
       〔9番 中松健児議員 登壇〕               ページトップへ
◆中松健児 議員  御答弁ありがとうございました。防災にかかわってソフト面の対策を中心に質問いたしましたが、大綱に沿った計画遂行が着実に進みますようにお願いいたします。一たん災害が発生しても、緩急自在に対応できるよう、ハード、ソフト両面にわたる今後の整備を期待いたします。
 教育問題、さらに福祉問題というふうに通告いたしておりましたが、私は教育民生委員会に所属いたしておりますので、そちらの方に回すということで、3点にかかわる質問で終わりたいと思います。
 ただ、最後に固定資産税徴収ミスについて質問を予定しておりましたが、午前中の西議員が質問されましたので、質問は控えますが、西議員の御指摘のように、原因究明、再発防止、信頼回復に向けた努力を、早急に鋭意取り組まれるよう強く要望しておきます。
 今回私の一般質問は、環境月間中であるということ、6月議会は当初予算の補正が中心になりがちであるという6月議会の持つ性格から、当面する問題に関することよりも、現時点においても将来に向けた行政の課題としての環境問題、防災、行政改革を柱にして質問いたしました。市長及び環境保全局長、さらに執行部の皆様には丁寧に御答弁いただき感謝しております。新規事業を具体的に推進するに当たっては予算が伴いますので、明確に、これを実施するという御答弁はいただけませんでしたが、今後、御答弁の趣旨に沿って具現されるようお願いいたします。
 また、議員各位及び傍聴の皆様には終始熱心に御清聴いただき心から感謝申し上げます。
 社会民主クラブを代表しての一般質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)                     ページトップへ