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平成15年第1回 3月定例会

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◆佐々木俊和 議員  皆様、おはようございます。
 くまもと21の佐々木俊和です。今議会は予算議会でありますが、政策的予算を除いた骨格予算としての議案が提案をされています。


 本日は、来年度の年間を通した予算と政策についての基本的な考えを中心に質問をいたします。
 それでは最初に、市長の平和認識についてお尋ねいたします。
 アメリカ・ブッシュ政権は、イラクが大量破壊兵器を開発・保有している疑いがあることを理由に、同国への武力攻撃の準備を着々と進めています。既にイラク政府は国連による査察を受け入れ、一応の協力姿勢を示していますが、武力行使を視野に査察の打ち切りを主張する米英は、イラクが決議1441によって与えられた武装解除の最後の機会を逃したと決定する決議案を国連安全保障理事会に提出しました。
 一方、フランスなどは査察体制を強化した上で、120日間継続してイラクの武装解除を進める案を覚書として安保理に提示して対抗しています。依然、一触即発の状況が続いております。
 イラク政府は直ちに大量破壊兵器の開発・保有という野望を捨て、国際社会の懸念を払拭しなくてはなりません。しかし、同国が大量破壊兵器を保有しているという疑いがアメリカの先制軍事攻撃を正当化することにはならないことも、また明らかであります。
 国連憲章は、侵略を受けた場合に安全保障理事会が適切な措置をとるまでの間、一時的な自衛のため以外、一切の武力行使を禁じております。主権国家の政権転覆を公然と主張し、圧倒的な武力で威嚇しながら戦争を準備するブッシュ政権の行為は明らかに国連憲章と国際法に違反する無法行為であります。
 アメリカが実際にイラクに戦争を仕掛ければ、言うまでもなく最も犠牲となるのは罪なき子供たちや女性であります。91年の湾岸戦争後、生活インフラの破壊による衛生悪化と栄養失調に経済制裁が追い打ちをかけて、多くの子供たちが死んでいきました。今回戦争が起これば50万人の死者が出るとの推測もされており、核兵器が使われれば死者が390万人にも及ぶという試算もあります。
 また、今回のイラク攻撃では日本だけで2兆円近くの戦費分担を求められるのではないかと予測もされています。日本国民の膨大な血税を、アメリカの国際法に反したイラクへの先制的軍事侵略戦争に加担するために使うなどは断じて許されるものではありません。
 今、全世界で、戦争反対の声が大きく広がってきています。世界の人々と、かたく手を携えて、アメリカの戦争策動をやめさせなければなりません。
 そこで、幸山市長にお尋ねいたします。
 我が熊本市は、平成7年に平和都市宣言をしております。人々の願いである恒久的な平和を、自治体としてもその達成を希求することで平和都市熊本を位置づけてきました。平和都市熊本の首長として、緊迫する国際状況の中、どのような認識を持ち、どのような政治姿勢を示されるのかお答えください。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  平和認識につきまして、佐々木議員にお答えをさせていただきます。
 議員御案内のとおり、ただいまお話がございましたように、イラク問題は去る24日に、国連安全保障理事会の非公式協議におきまして、イラクへの武力行使を容認する新決議案が提出されますなど、緊張感が日増しに増大をしているところでございます。我が国では、国連を中心といたしました国際協調を前提としておりまして、私の個人的な思いを申し述べますと、イラク問題を含む国際問題はあくまでも平和的に解決すべきであり、武力行使回避への努力は決して最後まであきらめるべきではないと考えております。
 このように、国際情勢が非常に緊迫する中にありまして、今こそ私たち一人一人、改めて平和のとうとさを認識しますとともに、世界平和の実現に向けまして、国際社会の一員といたしましての責任を自覚し、それぞれの立場で努力していくことが何より大切ではないかと考えております。
 今、御紹介もございましたが、本市では、平成7年7月に戦後50周年という節目に当たりまして、世界大戦への深い反省に立って、再び戦争の惨禍を繰り返さないことを誓い、世界の恒久平和の達成を希求し、平和都市宣言を行っております。
 あえてその一部をここで紹介させていただきますけれども、「私たち熊本市民は、戦後50周年の大きな節目にあたり、先の大戦への深い反省に立ち、未来に向けて平和で豊かな社会を築き、かけがえのない自然環境を次代に引き継ぐため、再び戦争の惨禍を繰り返さないことを誓うとともに、人類共通の願いである世界の恒久平和の達成を希求し、ここに「平和都市」を宣言する。」とございます。
 私といたしましては、今後ともこの平和都市宣言に基づきまして、平和教育などに積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 今、熊本市の平和都市宣言の内容を御紹介いただいて、改めて我が熊本市がやはり平和というものをいかに大事にしていくのかという方針を確認できたと思っています。やはり、あくまでも戦争はしてはならない。私たちの生活、この議場で論議をしていますいろんなものについては、やはり平和というものがあってこそ成り立つ。平和が何よりの私たちの生活の基盤だということを改めて考えながら、唯一の被爆国であるこの日本から、平和憲法を持つこの日本から、世界に対しても平和のとうとさというものについて訴えていく、そういう今の時期だと思っています。私も戦争を知りません。市長がおっしゃいましたように、次代を担う子供たちにも、平和のとうとさ、そのことをぜひとも教育をしていく。今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは次に、新年度予算についてお尋ねいたします。
 今回の新年度予算案は、義務的経費や経常的経費を中心とした骨格予算として編成され、新規事業など政策的判断を要する経費は、今後の補正予算において肉づけするとの提案でございます。
 本市の予算編成は、平成9年度当初予算から計画的、効率的な財政運営を目指して、それまでの補正型予算を見直して通年型予算の編成となってきています。
 それは、年間を通した執行計画の立案とともに、各局の職員の中で、いわゆるコスト意識についての考え方が根づくという効果が得られる。また、行政需要への弾力的対応、すなわち予算執行段階において過不足が生じた場合、予算の範囲内でやりくりをする、特に枠配分の予算のケースにおいては、この辺の意識の徹底が図られること。また、安易な補正予算の要求が減少するなどが通年予算のメリットとして挙げられてきたからであります。
 そしてさらに現下の厳しい経済状況の中にあって、本市においても中小企業の倒産が相次いでいる中、行政が果たす経済対策は重要になっており、景気対策に配慮した財政運営が求められます。
 一つには、公共事業の景気対策としての効果は、地域経済の活力を維持向上させます。もちろん、不必要な公共事業は思い切って整理していかなければなりませんが、本市のまちづくりに必要な公共事業や生活関連の公共事業は実施していかなければなりません。できるだけ早い時期の着手を行うために当初予算に計上する必要があると思います。
 これまでも、その効果を高めるために公共事業の前倒しなど景気対策に取り組んできましたし、熊本市の予算額の減少は地域経済における心理的影響も大きいのではないかと考えます。
 すべての事業の見直しを行うという考えは理解できるものの、国に対して補助事業の要望を行っている事業については事業費の全額を計上すべきだと思います。一方で、補助事業の是非をこれから精査していくものであれば全額計上すべきではないと考えます。
 これらのことを踏まえ、今回の当初予算を骨格予算にしたことが適正であったのかという印象を受けますが、市長のお考えをお聞かせください。
 あわせて、補正予算に対する基本的な方針と、予定されています新規事業についてお聞かせください。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  新年度予算編成につきまして、2点の御質問をいただきました。
 まず、骨格予算についてでございます。
 提案理由でも述べました、またきのうの質問の答弁の中でも少し触れさせていただきましたけれども、骨格と言いましても義務的経費ですとか経常的経費だけではございませんで、保健、医療、福祉、ごみ処理等の市民生活に密着した各種サービスにつきましては全額を計上させていただいております。それとともに、低迷する地域経済支援のための雇用対策とか、中小企業支援策等を盛り込んでいるところでございます。
 また、公共事業関係におきましては、前年度から継続の普通建設事業につきましては全額を計上させていただきますとともに、道路、河川、下水道など施工箇所が多数にわたります公共事業につきましては、補助事業でおおむね50%、単独事業ではおおむね25%を計上させていただきますなど、全体といたしましては市民生活や地域経済への影響が出ないように最大限の配慮をいたしたところでございます。
 なお、その数字の根拠──50%、25%の根拠でございますけれども、今年度、平成14年度の公共事業の第1四半期の契約率でございますが、補助事業で約40%、単独事業で約24%となっていることなどを考慮いたしまして、先ほどの50%、25%の目安とさせていただいたところでございます。
 また、補助事業につきましては、ただいま御指摘がございましたように、既に国等に対しまして補助要望も済んでおりまして、肉づけ予算の段階におきましては、その額が査定の目安となるわけでございますけれども、政策予算の中核をなす事業でもございまして、その事業の将来のあり方などを含めまして論議が必要であるとの観点から、このような取り扱いをさせていただいたところでございます。
 次に、2点目の、肉づけの補正予算についての基本方針でございます。
 これまでも私自身で各局の抱えます課題ですとか主要事業につきまして、詳細なヒアリングを行ってまいりますなど、全体像の把握に努めてまいったところでございます。
 今後、これをベースといたしまして、私の公約はもとよりでございますけれども、市議会での皆様方の論議ですとか、さらには市民の意見なども参考にいたしながら、新規事業も含めた新年度の重点政策等を練り上げてまいりたいと考えておるところでございます。
 今議会終了後には、早速、その編成に着手してまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 市長のお考えは今、説明のとおりでありまして、理解する点もありますが、先ほど質問の中でありましたように通年型予算のメリット、そのことを考えながら熊本市議会としてはそういう予算の組み方をしてきた。提案理由の中で市長就任間もないということで、全体像の把握をするための時間も必要であったろうと思っていますけれども、11月の選挙から12月議会を経て、またもう一つ今度の2月議会であります。そういった意味では、時間がなかったということもあろうかと思いますけれども、今議会で通常の当初予算の全体像というものができなかったのかなと、率直に思います。
 今後、6月補正に向けて肉づけ予算を行っていくと、新規事業も含めた政策を練り上げていくということでございますから、また6月議会での論議をしていきたいと思っています。やはり市が行う、先ほど申しましたように公共事業の役割というのが幾つもあると、もちろんそれはハード面、ソフト面、両面あるかと思っています。やはり市長がおっしゃいます市民に対しての説明責任というものを、やはり前広に新年度の始まる状況の中で説明してほしかったなと。ある程度出してほしかったなと。その後でも国の補助事業に対しての是非というものの論議もしていっても遅くなかったのではないかなというふうな思いがありました。ぜひとも、今後そういう視点に立って、予算の編成についても考慮いただきたいなと思っています。
 それでは次に、行政経営品質評価についてお尋ねをいたします。
 地方分権の推進を実践し、厳しい財政状況を乗り切るために、地方自治体は行政システム全体を抜本的に見直し、市民志向の経営体制を確立する必要があります。本市においても、政令指定都市に向けて積極的に取り組んでいくという方向性が出ておりますが、政令指定都市を目指しても、その力量が今の熊本市にはないのではないかというような厳しい御意見も聞こえてきます。
 市民本位のすぐれた行政体質をつくり、全庁レベルの改善領域が明確になってまいります。幹部の思いがどれだけ伝わっているのかが検証できているのかをはかるシステムづくりが必要であると考えます。また、改善が適切か、またその成果はどうか、今後の改善活動を包括して推進できるのかということも重要であります。さらなる行政改革を進める上で、行政の経営品質を評価できる仕組みが必要となります。
 行政経営品質評価は、行政の仕組みを構築し、継続的に改善することで住民満足を向上させようとする革新プログラムで、個々のサービスや活動の品質を指すものではなく、仕組みの質(クオリティー)を向上させることで高い住民満足を実現いたします。
 また、その評価は市政全般にわたり、情報開示についても同様となります。市民の行政に対するよしあしの評価を入手するためには何をしなければならないか、実際に手元にわたったものに対する情報が開示されていないと評価のしようがないので、その情報をいかに開示するのか、情報面の改革をしなくてはなりません。情報の改革はIT化だけでなく、情報の中身を提供する、情報の中身をいかにわかりやすく実態に即したものにしていくか、それがバランスシートであり、PL(損益計算書)でした。だから、それをつくると同時にそれらを利用する読み取れる目も必要であります。
 行財政を把握するために、バランスシートはぜひとも必要なものです。我が市も導入しておりますが、その経年変化を示すことによって改善をされたか、改悪されたかが確実にわかるもので、行政全体の最も基礎的なよしあしを見るためにもバランスシートは最適なものであります。
 また、近い将来の危険性を知らせるレーダーでもなくてはなりません。レーダーとしての役目ということから言って、行政経営を左右するのは流動負債と固定負債です。翌々年度分の流動負債について、流動的固定負債という名前で固定負債の中で別置きにするという工夫をしながら、とにかく先送り債務の中で近い将来支払いを要するものを正確に把握できるようなことを行うことができます。要するに、バランスシートから何を知りたいのか、何をつかみたいのかということを考えることが最も重要であります。
 そこで、市長にお尋ねをいたします。
 新年度には、マネジメントの視点からの効率的な行政経営や、市民参画を一層推進するための新たな組織づくりを行い、行政評価や行政改革に強力に取り組むと言われましたが、具体的にはどのようなことをお考えなのかお聞かせください。
        〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  行政経営品質評価に関しましてお答えをさせていただきます。
 議員もただいま御指摘いただきましたように、現在の厳しい財政状況を乗り切りますためには、あるいは政令指定都市に向けましてさらに高度な都市行政を推進していくためには、行政システム全体を抜本的に見直し、市民志向の経営体制を確立することが急務ではないかと考えているところでございます。
 そこで、新年度におきましては、市政改革元年といたしまして、まず、信頼される市政の実現に向けまして、新しい行政運営の仕組みづくりに着手するためにその推進体制を強化したいと考えているところでございます。
 具体的に申しますと、従来型の行政から一歩進めまして、より経営的な観点、その視点を重視いたしました行政運営を展開するために、この4月の機構改革におきまして、その推進役となるセクションといたしまして、総務局総務部内に行政経営課を設置する方向で現在作業を進めているところでございます。
 この行政経営課は、現在の行政改革推進プロジェクトを母体としまして組織を充実強化したものでございますが、新たに行政評価や事務改善等の事務も一体的に所管をさせまして、これらを有機的に連携させることによりまして、費用対効果の検証と事務事業の見直しとが常に一つの輪としてつながった行政経営のシステムを構築していきたいと考えております。
 また、ただいまバランスシートのことについても触れていただきましたけれども、確かに本市におきましてもバランスシートは作成させていただいております。しかしながら、今御指摘いただきましたようにつくって終わりではなくて、それを今後どう活用していくのかということを考えなければいけないと思っているところでございます。
 財政健全化計画をこれから策定してまいります中で、現在あるバランスシートを含めたそういう資料も参考にしながら、もっとわかりやすく市民の方々に理解していただくような、そういう工夫もしてまいりたいと思っております。
 この新しい行政運営の仕組みを全庁的に定着させることによりまして、行政改革にさらに強力に取り組んでいく覚悟でございますけれども、これがひいてはただいまの御質問にもありました行政経営品質評価の実践、さらには市民志向の経営体制の確立にもつながるものと考えておりますので、御理解と御協力のほどを何とぞよろしくお願い申し上げます。
          〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 行政運営に対して新しい経営という視点を取り入れていくということで、やはり先ほど市長が述べられていましたように、市民本位の、それからむだのない、本当にそういう行政運営ができるんじゃないかと期待をいたしております。ぜひとも、これについても職員の皆さんの声も聞いていただき、議会としての御意見もぜひとも取り入れながら、新しいシステムづくりについていただきたいと期待をいたしております。
 それから一つ、きのうの市長の答弁の中で、自治基本条例の制定のお話の中で、議会も条例の中にできれば入れたらというお話がありましたけれども、やはり議会の立場としては独立した機関でありますから、ここは慎重に論議を重ねて対応、対処していただきたいなと思っております。
 それから、常に私がお話をするんでありますけれども、熊本市政、特に市民の皆さん方との直接の行政とのパイプ役というのは、やはりそれぞれの各種団体だと思っています。その基盤というのはやはり自治会組織です。今の自治会組織の中で、本当にボランティアで皆さん方一生懸命やっていただいております。
 特に、自治会長の皆さん方とお話をするときに一番最初に話が出るのはやっぱりごみの問題です。今キャップのバイバイキャンペーンということで一生懸命取り組んでいらっしゃいます。やはり日常的なごみの処理についても象徴的に言われますけれども、やはり自治会長さんたちが一生懸命分別を指導する、それからごみ出しのマナーについても指導する。しかしながらどうしても、きのうの論議でもありましたように、マナーを守らない心ない市民の方々がやっぱりいらっしゃる。それといつも矛盾を感じながら、御苦労しながら自治会運営、それから市政の発展のための活動をやっぱり一番現場でやっていらっしゃる。
 そういった意味ではこういう基本条例を制定する中での話の中で、ぜひとも私がお願いをしたいのは、自治会組織をちゃんとした、社会的な位置づけをしていただいて、権利もやっぱり付与をしていただきたい。
 どうしても任意団体でございますから、なかなか市民の皆さん方と、心ない方々と対応する中では、非常にやっぱりそこら辺が心もとないということで、権限と社会的な責任を持たせるといいますか、社会的な地位を付与するということも一つ考えていただきたい。このことはぜひとも、今回の自治基本条例をつくる上で念頭に置いていただきながら策定をお願い申し上げたいと思っています。
 それでは次に、交通問題についてお尋ねをいたします。
 私はこれまで一貫して、公共交通機関主体の総合交通体系の確立を目指してきました。
 その理由は、公共交通は、自動車に比べてはるかに少ない環境負荷で、定時に大量に旅客を輸送することができ、都市部の渋滞の解消や地球温暖化防止に資する交通手段として、また、高齢者や障害者などの交通弱者にとっての足になる交通手段としての役割が期待されています。さらに、潜在的、将来的に広く地域にとっての不可欠な生活、社会インフラであり、まちづくりに大きく寄与できるものだからであります。
 しかしながら、モータリゼーションの進展に加え、人口の減少、本格的な高齢社会の到来、ライフスタイルの多様化、ニーズの高度化等によって公共交通を取り巻く環境は大きく変化してきています。
 これらの環境変化の中で公共交通の利用者は減少傾向にあり、交通事業者や行政等の関係者が対応の方向性を明確に打ち出していかなければ、公共交通のサービス水準も、ネットワークも維持していくことは困難となり、これからの本市の政策課題に適切に対応できなくなると考えます。
 私は今こそ、公共交通に対して利用者を初め市民の皆さんに、公共交通が都市にとって一体不可分の装置であるとの認識を持ってもらい、公共交通と都市が望ましい形で持続的な発展が遂げられるよう、まちづくりの面からも交通体系の整備が必要だと考えます。
 公共交通に対する市長の認識と、今後の総合交通体系の確立に向けた基本方針についてお尋ねをいたします。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  公共交通に対します基本方針を述べさせていただきます前に、自治基本条例につきましてお話がございましたので、少し触れさせていただきます。
 最初におっしゃった、議会を含むか含まないかということは慎重にというふうなこと。きのうは私の思いを述べさせていただいたわけでございまして、当然議会の皆様方に入っていただくかどうかということは、これから皆様方の御意見も聞きながら進めさせていただきたいと思っております。きのうはあくまでも私の思いを述べさせていただいたということでございます。
 さらには自治会の位置づけということでございますけれども、私も地域に暮らす中で自治会の組織の一員としまして、自治会の方々の御苦労というものは常に見させていただいておりますし、一緒になって行動させていただいておる一人でございます。そういった議論も、今後進めます(仮称)自治基本条例の中で、その自治会をどう位置づけていくのかということも大きな課題になってくるのではないかと思っております。市民総参加の形で、幅広い皆様方の意見をお聞きする中で制定することができればという思いを持っているところでございます。
 公共交通に対します基本的な認識につきまして、お答えをさせていただきます。
 私は、今後の市政運営の基本的な考えとして「情報公開と市民参加による信頼される市政の実現」「日本一住みやすく、暮らしやすい街の実現」さらには「都市機能の充実した活気あふれる政令指定都市の実現」、この3つを柱に挙げているところでございます。
 その中の「都市機能の充実した活気あふれる政令指定都市の実現」に関しましては、本市の都市機能を高めるため、バスや市電を活用した公共交通網の再編などの公共交通の利便性向上施策が不可欠なことであると考えているところでございます。
 公共交通の利便性を高めますことは、交通渋滞対策のみならず、高齢化社会対策、また地球環境保全の観点、さまざまございますけれども、本市が今後取り組むべき極めて重要な課題の一つであると認識をしているところでございます。
 そこで、将来に向けましては、自動車交通を公共交通へシフトさせますために必要なハード、ソフト両面にわたる諸施策の優先順位を定め、関係機関と連携を図りながら計画的に取り組んでいかなければならないと考えております。
 いずれにいたしましても、交通問題につきましては、本市が取り組むべき市政運営の大きな柱の一つと位置づけ、積極的に施策の展開を図ってまいりたいと考えております。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 やはり市長の思いも、私が考えていることも方向性は一緒であると認識をいたしました。交通というのは都市の装置であって、都市として備えてなくてはならないものだと思っています。そういった意味では、私たちにいろんな権利があるように、移動する権利、交通権もやはり社会的に保障していかなきゃならないと思っています。だれでもが、いつでも、どこでも、どこへでも行ける移動手段、公共交通の整備というものを目指していく必要があるだろうと思っていますし、あわせて魅力ある公共交通機関としてつくっていく、育てていくという視点も持たなきゃならんと思っています。
 それでは、具体的にお尋ねをしてまいります。
 まず、市電の延伸とLRT化についてであります。
 私が平成3年第4回定例会で、初めて市電を利用した新交通システムとしてのLRT方式の採用による熊本都市圏の軌道型交通網の整備を提案して以来、これまで市議会では市電のLRT化と延伸について本会議や特別委員会で議論がなされ、市議会としては推進していくということで確認されてきております。
 市長はさきの12月定例会で、本市の都市的発展や交通問題への対応から、市電の路線延伸は重要な課題と考える。関係機関の理解、協力を図りつつ、費用対効果の検証など実現化に向けた検討、研究に努めると述べられています。これまでの市議会の論議やさまざまな機関の提言からして、市長にはもう少し踏み込んだ答弁を正直期待したわけでありましたが、慎重な発言でありました。
 私は思うのでありますが、延伸するのかしないのかという論議はもう終わったのではないか。これからは、トップである市長が延伸するという方針を明確に打ち出し、実現するにはどうしていくのかということを考えていかなければ、また時間だけが過ぎていくという結果になると思います。
 私はこれまでも申してきましたが、交通インフラは都市の装置であり、公共性を持つ市電の整備は、費用対効果を検証する上では、数字だけで比較できないものだと考えます。ただ、ランニングコストと運賃等の収入の収支は健全でなくてはなりませんが、初期投資は行政の責任において行う必要があると考えます。市長のお考えをお聞かせください。
 次に、市電と電鉄の相互乗り入れについてもお尋ねいたします。
 先日うれしいことに、国土交通省が市電の延伸による電鉄との相互乗り入れをモデルケースとして検討しているという情報をお聞きしました。ぜひともこの機会をとらえて事業化に取り組んでいただきたいと思っております。私は、電鉄藤崎宮前駅から広町を経由して電停市役所前までの延伸路線が、交通体系としても利便性からもより現実的だとの考えを持っています。あわせて、市長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 次に、交通需要マネジメント(TDM)についてお尋ねをいたします。
 まず、その一つであるトランジットモールの導入についてです。
 前回の質問で、トランジットモールを交通施策とあわせ、中心市街地活性化方策として取り組んでいただきたいと述べたのに対して、トランジットモールの必要性や意義については、市民の皆様の御理解をいただくためその啓発に努め、商店街や交通事業者など合意形成の必要から、今後関係機関などによる協議会を設置して、事業の実現に向け検討していくとの答弁をいただいております。
 東京都が、同じように中心部の渋滞緩和のためにロードプライシングを検討しています。この手法は、日本の都市には無理があるのではないかと思っておりましたが、東京都の決断と実行の早さには感心をさせられています。
 これと同じ効果をトランジットモールの手法では得ることができます。さらに中心市街地の活性化策としてもTMOとの結合によってよりいい、大きい成果が期待できます。その後の取り組みと市長の導入へのお考えをお聞かせください。
 また、本庁の時差出勤の導入についてであります。
 これも随分言い続けてきた課題であります。議論をしている間に県警が導入し、ついには県庁にも先を越されてしまいました。時差出勤の導入についても関係局長の答弁をお願いいたします。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  交通問題につきましての具体的方策につきまして、4点御質問をいただきましたけれども、私の方から3点につきまして答弁をさせていただきます。
 まず1点目にお尋ねの、市電の延伸についてでございます。
 何度も佐々木議員には御質問いただいておりますが、平成13年に出されました都市交通マスタープランの提案を受けまして、国、県、県警、市及び各交通事業者で構成をいたします熊本都市圏交通円滑化総合対策部会におきまして、九州新幹線開業予定のおおむね10年後までに取り組むべき事業を都市交通アクションプログラムとして策定中でございまして、その中で市電の延伸についてもルートの絞り込みを現在行っているところでございます。
 本市の都市発展や交通問題等への対応をしていくためには、市電の路線延伸は特に重要な課題でございますので、都市交通アクションプログラムの内容を踏まえまして、関係機関との連携を図りながら、その実現化に向けました調査研究を今後とも積極的に行ってまいりたいと考えているところでございます。
 また、初期投資についての考え方でございますけれども、市電の路線延伸の実現化に向けました調査研究を行います中で、事業費や負担区分のあり方につきましても検討させていただきたいと考えているところでございます。
 続きまして、2点目の市電と電鉄の相互乗り入れについてでございます。
 国土交通省が、平成13年度に、熊本市における市電等の延伸や交通結節点強化をケーススタディといたしまして、地域活性化にどのように資するのか、一般的な可能性を探ることを目的とした調査を実施されているところでございます。
 ただいま具体的なルートをお示しいただいたわけでございますけれども、その中では、電鉄藤崎宮前駅からの都心部延伸につきましては、都市交流の活性化において効果が高いものの、軌道敷設のための道路拡幅に伴います用地費とか補償費が膨大となるといった課題も指摘があっているところでございます。先ほどの路線延伸同様、この相互乗り入れにつきましても費用対効果等の調査研究を今後行ってまいりたいと考えております。
 3点目のトランジットモールの導入についてでございます。
 市電を生かした通町筋のあるべき姿を検討していただきますために、昨年の10月に設置いたしましたお城の見えるよか通り協議会の中で市電の活用方策の一つとしてトランジットモール化についても現在御意見を伺っているところでございます。
 これまで3回の協議会を開催いたしたところでございますけれども、委員の皆様からいろんな意見が出されております。現状の自動車交通を考えますと、迂回する道路整備などの周辺の条件が整わないと実現は難しいのではないかといった意見があります一方で、憩いの空間の創出や都心部における歩行者優先のまちづくりのためには、将来的にはトランジットモール構想は必要であるといった御意見があったとの報告を受けているところでございます。
 最終的には、もうすぐでございますけれども、3月中には御提言をいただけることになっておりますので、その趣旨を踏まえまして対応させていただきたいと考えているところでございます。
         〔古川康総務局長 登壇〕
◎古川康 総務局長  4点目の時差出勤の導入に関しましてお答え申し上げます。
 時差出勤の導入に関しましては、交通渋滞の緩和、環境への負荷軽減等に大きな効果をもたらすものとして、近年極めて高い関心が寄せられている状況でございます。
 このような状況におきまして、議員御指摘のとおり、熊本県庁では昨年10月から13の出先機関を含めました職員約2,300人を対象とされまして時差出勤の導入を試行されております。
 その効果といたしましては、通勤時間がおよそ3分半ほど短縮された、また精神的余裕が生まれたなどの声がある反面、会議等の開始時間に調整が必要になったなどの調査結果もお聞きしておるところでございます。
 本市におきましては、市民の皆様の多様な行政需要にこたえるために、これまで保育園、総合女性センター、さらには現代美術館等におきまして一部導入しておりますが、また新年度からは市民会館、国際交流会館等のホール関係におきましてもその導入を検討しているところであります。
 今回の熊本県の導入の趣旨を十分に踏まえ、関係各課との調整を図るための検討会を開催しますとともに、時間外勤務の縮減などの勤務時間のあり方についても総合的に協議します検討会を現在立ち上げ、職員団体とも協議を進めているところでございます。
 今後、この協議をさらに詰めて実現の方向に取り組みたいと考えております。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  それぞれありがとうございました。
 市民のコンセンサス、それをやらなきゃならないと常に申されますけれども、やはり先ほど言いましたように方向性が、大体議会も執行部の中でも一致をしてきている。そういった中でやっぱり市長がこうやるんだという強いリーダーシップを発揮されて、ぜひとも一日も早い実現を目指していただきたい。やはり交通政策、予算もかかります、すぐにはできないと思いますが、やっぱり短期的なもの、中期的なもの、長期的なもの、そういう展望を明確に、スケジュールを持ちながら一つ一つ実現に向けての努力をしていただきたいなと思っております。
 それと、TMO(トランジットモール)についてでございますけれども、やはり変わるということは非常に抵抗があると思っていますが、論議をしっかりしながら、緩和をするために社会的実験を最初に導入すべきじゃないかなと。そういう機会を得てやっぱり体験をしていって理解していただく。そして、想定できなかった効果も生まれるんじゃないかなと思いますので、まずは社会的実験の実施についても御検討いただきたいと思います。
 それから、時差出勤については総務局の方から答弁がなされましたが、やはり交通政策的な要素、それから環境保全的な要素からすれば、すぐにでも導入すべき施策だと考えますので、今後の取り組みに期待をしたいと思います。
 それでは次に、バスの共同運行についてお尋ねいたします。
 鉄軌道が基幹交通であるならば、バスは面的な交通であり、市民の足としては最も身近なものであります。しかし、そのような役割を果たしているにもかかわらず、現在のバス乗客数の推移は年々減少傾向にあります。このままでは、バス利用者の減少傾向はさらに加速し、バス路線も減少し、便数も少なくなっていきます。そうすれば、事業存続さえも危ぶまれます。
 その原因は、一つには交通事業の構造的なものがありますが、それよりもバスの特性やネットワーク性がフルに活用されておらず、潜在的、社会的な価値が最大限発揮されていないことだと思います。どの交通手段を選ぶのかは利用者の自由な選択にゆだねられるべきでありますけれども、その選択肢にも入れない、利用したくても利用できない実態もあるのではないか。
 これらの原因解消には、共同運行しかないと私は思っております。バス事業者4社の共同運行により路線の確保と適切な運行形態を保持することで公共交通の魅力向上と公共性を維持できるようになると考えます。
 私が考える共同運行とは、熊本市域における必要なバス路線、公共交通として理想的なバス路線網を構築して、そのすべての路線を各バス事業者のバス保有台数や乗務員数を勘案した運行能力に応じてバス運行を行い、その運行距離に応じて利益を配分する。そして、その運営に当たっては管理会社等を設立して運行するというもので、その運行管理に当たっては行政の強い関与が必要であります。
 市長の公約にも、公共交通網の抜本的な再編を挙げられておりますが、運輸連合方式のバスの共同運行について、市長としてのお考えをお聞かせください。
 続けてお尋ねいたします。
 交通政策が本市の重要な都市政策の一つであることは言うまでもありません。現在その担当部局は交通計画課ですが、業務内容が交通政策の企画と駐車場の管理業務というもので、その実態からしても同一課で行うということは無理があると思いますし、片や総合的な交通政策の企画、言うなれば本市の中心部に車の乗り入れを減少させる役割と、片や車の乗り入れを受け入れる駐車場の管理を一緒に行うということは、どう考えてもミスマッチとしか言いようがありません。
 これからの熊本市のまちづくりに大きくかかわる交通政策の企画部門は、専らその業務だけの組織で対応すべきだと考えます。私が提案して新設された、交通計画課の前身である交通企画課はそうした性格のものでありましたが、途中で現在の体制になってしまいました。
 この際、機構改革によって本来の交通企画専門の部署に改編すべきと考える次第です。関係局長のお考えをお聞かせください。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  具体的な方策についての2点につきまして、まず私の方からバスの共同運行につきましてお答えをさせていただきます。
 ただいま御質問の運輸連合方式、ヨーロッパなどでよく見られる形態だということでございますけれども、この運輸連合方式のバスの共同運行につきましては、バス網再編の一つの手法であるという認識は持っております。
 しかし、まず共同運行につきましては、バス事業者の経営方針の根幹にかかわることであります。また、運輸連合方式は運営経費補てんを初め地方自治体が、先ほど御指摘もございましたが主導的役割を担うことが前提となりますことから、この制度に対し税金を投入しますことへの市民のコンセンサスの形成が不可欠であると考えているところでございます。
 しかしながら、公共交通に対します基本認識は先ほどお話ししたとおりでございますし、さらに、その中でもバスは市民生活にとりまして欠かすことのできない交通手段であると考えているところでございます。
 そういった中、今後は広く市民の御意見等を賜りながら、また各バス事業者等の御意向も踏まえつつ、バス路線網再編の検討にあわせ取り組んでまいりたいと考えております。
         〔古川康総務局長 登壇〕
◎古川康 総務局長  交通行政に係る組織のあり方についてお答え申し上げます。
 交通政策の担当課でございます交通計画課につきましては、議員ただいまお述べになったように、かつては交通企画課として当時の企画調整局の所管となっておりましたが、平成8年度の機構改革で都市整備局の計画部に所管がえとなり、現在の体制に再編されているところでございます。
 この再編につきましては、交通政策が基本的に都市計画に基づきますまちづくりや道路整備などの都市基盤整備と密接不可分の関係にありますことから、これらの施策を円滑かつ効果的に実施していくために、都市整備担当の局で一体的に所管することが望ましいとの判断からであったと認識いたしているところでございます。
 ただ、交通政策は、市政運営の柱の一つでもございます「都市機能の充実した活気あふれる政令指定都市の実現」に向けた重要な政策分野でありますので、ただいま議員御指摘の点を念頭に置きまして、交通計画課がこれまで以上に企画立案、調整部門としての機能を果たせるように、所管業務の範囲や内部体制の問題も含めまして、その機能強化の方策を検討してまいりたいと考えております。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 バスの共同運行について、ヨーロッパ諸国と日本の交通概念が違うのは確かです。日本の公営交通は独立採算制、しかしヨーロッパではやっぱり先ほど私が言いましたように、交通は都市の装置である、都市がつくるのが当たり前だという考え方であります。そういった意味では、当然財政支援といいますか、税金の投入の仕方についても日本とヨーロッパとでは違うということであります。しかし近年では、国土交通省でも、やはり先ほど言いましたように、交通網、交通機関は都市の装置であると、建物でいえばエレベーターと一緒なんだと、そういう考え方に変わってきております。
 そういった意味で私は、少なくとも行政が主導になって交通機関網の整備をしていくことが必要だと、それに対する必要な資金も投入をしていくべきだと考えております。これについても今後、論議をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
         〔議長退席、副議長着席〕
 それでは次に、環境問題についてお尋ねをいたします。
 近年、私たちはみずからの欲望と発展のため、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済システムやライフスタイルを構築してきました。その結果、私たちの営みは地球の自然浄化能力を超え、さまざまな地球環境問題を引き起こしています。
 これらの環境問題を解決するには、今こそ消費型の社会システムやライフスタイルを見直し、市、市民、NPO、事業者がそれぞれの役割と責任を担い、協働による循環型のまちづくりを構築していくことが重要だと考えます。
 環境の保全等は、すべての市民が健康で安全かつ快適な文化的生活を営むことができる良好な環境を確保し、これを将来の世代へ継承していくことを目的として行われなければなりませんし、環境の保全等は、人と自然が共生し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能なまちの実現を目的として行われなければいけません。
 また地球環境保全は人類共通の課題であり、すべての日常生活及び事業活動において積極的に推進されなければなりません。そして、具体的な環境目標を市民に公開して実施に向けた熊本市独自のプログラムが早急に必要と考えます。
 ことしは、第3回世界水フォーラムが3月16日から23日に京都、滋賀、大阪で開催されます。第3回世界水フォーラムは、水問題の持続可能な解決を推し進めるために、適切な研究、科学や理論に裏打ちされた、実証された行動と優良事例といった経験の共有化を図り、次の行動へつなげるために参加者が集う場です。単に技術論文の発表、理論的概念の定義づけ、研究計画の議論を行う会議ではありません。
 これまでに得られてきた知識と経験を統合し、可能な解決策を世界へ訴え、また継続した水問題解決への行動、約束に結びつくような重要な情報を提供した上で、多くのステークホルダー間の対話、つまりさまざまな立場、意見の人々が同じテーブルにつき対話を行っていくことが最も重要であると考えます。
 地球上には、さまざまな水問題があります。水不足、アクセスが困難な状態、水質汚濁、細分化された水管理体制、資金源の減少、政策決定における認識の不足、世界の平和と安全保障の危機などです。
 私たちは単に何が問題となっているのかということを明らかにするだけではなく、さまざまな情報から持続可能な解決策を見出すことに努力しなければなりません。
 具体的には、信頼性のあるデータをもとに、行動を伴う事例を参考にしながら、成功事例と失敗事例の違いはどこにあるのかということを見きわめ、どのような解決策が必要とされているのかを明らかにし、今後の行動について検討するということです。水問題解決に向け、何が求められているかだけでなく、だれが、何を、どのように、いつ行動しなければならないかという具体的な行動を指針とすることが必要であります。
 研究者、経営者、行政者、政治家、消費者、市民等々、あらゆる人々は水問題を自分たちの問題としてとらえ、水危機を軽減し、解決に貢献する責任を負っています。水問題は、地下水の枯渇、誤った管理、貧困、食料、衛生、気候変動など多岐にわたるだけでなく、地域ごとにも異なりますが、すべてそれは限りある資源、水の問題なのです。
 そこで、お尋ねをいたします。
 環境問題はいろいろな要因を含んだ、総合的にとらえなければならない問題でありますが、その認識と熊本市としての役割、また今後の数値目標だけでない具体的な取り組みについて、市長の御答弁をお願いいたします。
 また環境会計は、環境活動に対してどれだけ費用、資源を投入し、それによってどれだけの効果を生んだかを推定するための手法で、環境保全コストの把握及び発表には不可欠なシステムです。各自治体もその導入を始めているところですが、市長の公約の中にもございました環境会計の導入についての取り組みをお聞かせください。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  環境問題につきまして、2点お答えをさせていただきます。
 まず、1点目の水問題の認識と熊本市の役割、今後の具体的な取り組みについてでございます。
 主に途上国におきましての貧困、難民などを背景といたしました深刻な水不足ですとか衛生問題を見るにつけまして、本市の地下水の恵みは何物にもかえがたい貴重な資源であると感じておりまして、この清冽な水を質、量ともに保存し、後世に継承していくことが私たちの責務であると考えているところでございます。
 森林や農地などに降りました水が涵養されながら、河川や湖沼、海に流入をいたしまして、その過程で大気中に蒸発して再び降水となる、この大きな健全な水循環が、近年、農地や森林の減少、人工林の手入れ不足などによります涵養機能の低下、また生活用水の過剰くみ上げなどが原因で壊れかけておりまして、湧水の枯渇、さらには水質や生き物の生息環境の悪化などさまざまな問題につながっているところでございます。
 この健全な水環境を守りますためには、まず涵養域の森林ですとか、あるいは農地を保全することが重要と考えております。このため、上流域との連携をより強化いたしまして、水源涵養林の整備とか白川中流域の涵養機能の向上を重点的に行ってまいる考えでございます。
 また、今後、涵養域を保全いたしますためには、地下水を享受いたします企業や住民などが、それぞれ負荷に応じたコストを負担する制度を検討する必要があるのではないかと考えているところでございます。
 次に、節水対策の強化についてでございます。
 特に、増加傾向にあります生活用水につきましては、節水意識の啓発や節水機器の奨励による水使用の合理化、漏水防止などの対策を通しまして節水型社会を形成してまいりたいと考えているところでございます。
 一人当たりの水の使用量を見ましたときにも、先般、節水の条例をつくるという方針を出されましたお隣の福岡市に比べれば、かなり多いということは皆さん方御承知のとおりでございます。節水型社会の形成に力を入れてまいりたいと思っております。
 さらに、これらの水保全対策を進めます上で、森林の保全や河川の清掃などの市民ボランティア活動や企業貢献などが大変重要であると考えておりまして、市民、事業者、それと私ども市がさまざまな形で連携を進めまして、水を守る行動の輪を広げていきたいと考えているところでございます。
 本市といたしましては、このような健全な水環境を保全するために、現在、福島副市長をトップといたしました庁内会議におきまして、今後の具体的な方向を取りまとめているところでございます。
 なお、御質問にありました国連の第3回世界水フォーラムにつきましては、都市と水の中の一分科会ですが、我が国自治体で唯一事例発表の栄誉をいただきましたので、副市長を派遣させていただくことにしておりますのでここで御報告させていただきます。
 環境会計の導入につきまして、お答えをさせていただきます。
 これは、きのうの答弁でも触れさせていただきました。環境会計は、環境保全への取り組みを定量的に評価いたしますための枠組みの一つでございまして、費用対効果を具体的に把握できる、いわば環境版の施策評価、事業評価手法とも言えるものであります。また、その評価結果を公開することによりまして、市民に対しましての説明責任を果たすことが可能となり、環境に対する本市の施策を御理解いただく有効な手段になるものと認識をしているところでございます。
 したがいまして、本市といたしましては、現在取り組んでおりますISO14001活動との連携も念頭に置きながら、今後具体的手法等につきまして研究してまいりたいと考えているところでございます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 本市の地下水は本当に世界的にも恵まれたものでありまして、私たちが生活していく上で本当になくてはならないものであります。ただ、現在のいろいろな環境、地球環境の問題も含めて、熊本都市圏の中でのいろいろな開発の中において、どんどん涵養域が減少してきている。
 地下水についても、先ほど言いましたように限りある資源だと認識をしておりますが、それをやっぱり市民の皆さん方に、危機をあおるわけじゃありませんけれども、ちゃんと今こういう状況ですという説明をしながら、そのためには皆さん方にいろいろな努力をしていただく、コストの負担もしていただく、いろいろなボランティアにも参加していただく、日常のちょっとした生活についても水を大切にするという活動にも参加をしていただくということがやっぱり必要になってくると思っています。それを数字的に、言うなれば市民感覚的に、金銭で例えた場合の環境会計の導入についてはやっぱり非常に効果があるんじゃなかろうかなと思っています。
 ぜひとも、これについてはやっぱり環境保全都市熊本の確立に向けての大きなシンボル的な地下水の問題でありますから、今後とも積極的な取り組みをお願い申し上げたいと思ってます。
 副市長が出席をされるということは初めてお聞きをしました。これについてもやっぱり世界に熊本をアピールしていくということも含めて、ぜひとも取り組みといいますか、出席後の報告もいただければと思います。
 それでは、次に本市の政令都市指定へ向けての取り組み方についてお尋ねいたします。
 政令都市指定に向けての取り組みについては、昨年の5月、本市議会に特別委員会を設置し、議会としてもこれまでさまざまな角度からの研究を重ねつつ協議を進めているところでありますが、この間、周辺自治体住民発議に基づき熊本市に提出された合併に関する法定協議会設置の請求が、市長の提案を受け、本議会において付議された案件すべてが可決されました。しかしながら、周辺各自治体の議会の審議結果は、すべてこれらの請求案件を否決されるという結果に至ったのは御承知のとおりです。
 そして、今回新たに2件の法定協議会設置の案件が本議会に付託をされています。これまでの前例から見ても、仮に本議会が前例同様に可決されたとしても、対象町村での議会審議の結果がどうなるのか、現時点では全く不透明なのではないかと想像しています。
 確かに、制度上住民発議による請求権、あるいは住民投票における協議会の設置について、合併に向けての住民の意思表示については法的には担保されているものの、さきの案件でも見受けられるように、本市が思い描くように事は進んでいないというのが現実であります。
 それは、どこに問題があったのか。何が問題だったのか。ただ単に、相手自治体の議会が否決したので仕方がないでは片づけてはならないと思うのです。その自治体の住民の意識はもとより、それぞれの自治体が合併に対する意識をどのようにとらえているのか。また、合併を想定するに当たっては、対象自治体が他自治体との協議がどの程度進展しているのか。本市と対象自治体との歴史的つながり、また行政運営における相互の連携はどうであったのか。そういうもろもろのものをしっかりと検証、認識しつつ合併を推進していく必要があるのではないかなど、これまでの結果を振り返りながら私なりに実感したところであります。
 しかしながら、本市の政令指定都市の実現は、21世紀の本市のあるべき姿を描いていく上で避けては通れない最重要課題であります。
 今、全国各地の自治体においても合併に向けて積極的に検討がなされています。また、合併を側面的に支援する合併特例法の期限も残すところ2年と迫ってまいりました。この特例法を念頭に合併計画を進めている自治体にとっては、合併までの準備期間等を考えると、最終タイムリミットと言える時期に来ているといっても過言ではありません。本市においてもこの特例法期間内での合併、そして政令指定都市を目指すということから考えれば、決定までの残された期間はあとわずかであると言えます。
 もちろん、合併についてはいろいろな意見や考え方もあると思います。また、合併を進めていく上においては、いろいろな問題を克服していかなければならないことも十分承知しています。
 しかし、それにも増して、本市の将来を考えてみますと、合併を一つの契機として、政令指定都市を目指し、それを実現することが必要不可欠であると痛切に感じているところであります。
 合併を踏まえての政令指定都市実現という視点からその事例を挙げてみますと、代表的なものとして、埼玉県の浦和市、大宮市、与野市の3市が対等合併して誕生した人口102万人のさいたま市があります。このさいたま市は、平成15年4月1日の政令指定都市移行に向けて、その準備が着々と進められています。
 また、本市と同じ中核市の静岡市においても、隣接する清水市との合併により、本年4月1日、いよいよ人口71万人の新静岡市が誕生するとともに、合併協議会において、合併から2年以内を目標に政令指定都市への移行を目指すとしています。
 このいずれもが、合併、そして政令指定都市という手順を踏まえながら、明確かつ戦略的な都市ビジョンに基づき、21世紀における新たな都市づくりに向けてスタートを切ろうとしています。
 この2つの事例、さいたま市と新静岡市がなぜ政令指定都市を目指さなければならないのか。その理由を私なりにかいつまんで言いますと、さいたま市は、関東地域を牽引する中枢都市として発展することが各方面から強く期待されているということを背景に、21世紀の新たな都市の進むべき方向として、大都市としての行財政基盤をより強固なものとし、一層の都市基盤の整備を図り、市民福祉と市民サービスの充実した質の高い行政サービスを展開するという視点から、政令指定都市を目指しています。
 また、新静岡市においてはさいたま市同様、行財政基盤の強化はもとより、東海地域における陸海空の交流の結節点として、また首都圏と中京圏を結ぶ重要な中枢拠点都市づくりを目指し、政令指定都市の仲間入りを果たそうとしているのです。
 いずれにしても、さいたま市と新静岡市には、地方分権が進展し市町村の権限が拡大される中にあって、合併を契機に行政課題の広域化への対応、住民サービスの向上と効率的な行政運営の実現など、政令指定都市としての機能を十分発揮した、魅力と活力ある都市づくりを目指しているのだと思います。
 折しも、現下の経済情勢は景気の低迷とともに社会全般に大きなひずみが生じており、地方自治体も同様な状況にあります。加えて、市町村合併に連動した道州制の導入など、新たな地方自治のあり方が模索され、自治体再編とも呼ぶべき動きが出現しつつあり、一段と加速を強めようとしています。
 一方、我が熊本市においては、中心市街地における再開発ビルのオープン、九州の大動脈というべき新幹線の開通など、取り巻く環境が一段とスピードを加速させながら大きく変貌することが予想され、経済、教育、行政など、市民生活のあらゆる面において新たな事象が生じてくると考えます。
 このことが、過去において福岡との格差が生じたように一層の地盤沈下へと向かっていくのか、あるいは都市の活性化と活力に転じていくのか。まさに重大な分岐点に差しかかっているといっても過言ではないと思うのです。この分岐点を私たちは絶好のチャンスと位置づけ、新しい熊本づくりに何としても取り組んでいかなきゃならないと思うのです。
 そして九州における地理的条件、あるいは九州全体の地域的バランスから見ても、今後の本市の発展を考えたときに、その手段として政令指定都市を実現させていかなければならないと考えます。
 そこで、お尋ねをいたします。
 市長の政令指定都市実現に向けての考え方について、これが最終目的ではないということの確認の意味も含め、改めて政令指定都市についての基本的な考えをお聞かせください。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  ただいまさいたま市、さらには新静岡市を例に挙げながら、政令指定都市についての私の考え方につきまして質問がございましたので、答弁をさせていただきます。
 ただいま議員御指摘のとおり、本市が政令指定都市に移行する上で、現行の合併特例法の定めによりますと、周辺町との合併は避けて通れないものとなっております。また、その期限は、あと2年と迫っているところであります。
 そのような中、総務省におきましては、合併特例法の適用期限を、合併が確約された場合に限って延長することが検討されておるようでございます。しかしながら、いずれにいたしましても私どもに残された時間は多くないと認識をいたしておりまして、この残された期間、全力をもって周辺の町との合併を目指し、取り組んでまいる覚悟でございます。
 ところで、本市は地理的には九州の中央にありまして、過去には多くの官公庁が集まっており、戦前までは福岡市と肩を並べる都市であったのは、皆さん方御承知のとおりでございます。
 しかしながら今日、その都市機能の差はまことに大きなものになっております。その要因はさまざまあると思われますが、例えば昭和47年の福岡市の政令指定都市移行、それと昭和50年の福岡市までの山陽新幹線の開通、これも福岡市の発展の一つの大きな転機になったのではないかと考えているところでございます。
 私は、この福岡市の後を追う、まねをするといったことではございませんけれども、10年後の九州新幹線の開通を控えまして、本市が単なる通過地点とならないためにも、よく言われますストロー現象にならないためにも、やはり政令指定都市に移行し、その権限や財源を生かした都市基盤の整備とか商工業、農業のさらなる振興を図るとともに、政令指定都市の知名度を生かした企業誘致とか観光、コンベンションの一層の推進を図りまして、九州における活気あふれる拠点都市として飛躍しなければならないのではないかと考えているところでございます。
 また、権限や財源が大幅に移譲されますために、独自性のある教育施策とか、環境施策などの展開が可能となるわけでございまして、市民福祉の向上にもつながるものであると考えているところでございます。
 さらには、本市が政令指定都市に移行することで、本市のみならず熊本都市圏、ひいては熊本県全域の発展をも牽引していくものと考えております。
 私が考えます本市の政令指定都市像とは、従来の政令指定都市のようなビル群が林立した都市とは異なりまして、この熊本の持つ財産、豊かな自然、それと都市機能がほどよく調和をいたしました、市民の皆様に日本一住みやすく暮らしやすいまちとして実感していただけるような、そんな新しい政令指定都市を目指してまいりたいと考えておるところでございます。
 私は、この政令指定都市実現のために引き続き全力を傾注して進めてまいる覚悟でございますので、皆様方の御支援も何とぞよろしくお願いを申し上げます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  ありがとうございました。
 政令市移行に向けての取り組みについて、それから今後の市長の決意についても述べていただきました。
 先ほど質問の中でも申しましたけれども、やはり今、本市が置かれている合併に向けた状況というもの、これはやはり冷静に考えて動く必要があると思っています。本市のトップである市長みずからが周辺町のそれぞれの町長さんとも意見交換をちゃんとやりながら、正式に本市の考え方を伝えるということも一つには必要じゃないかというふうに思います。都市ビジョンを明確に、熊本市が政令指定都市になる上でのものをきちっと提示をしていく、そのことによって熊本市民も合併する相手方の住民の皆さん方にも理解を求めていくということも必要だろうと思っています。本当に時間はありませんが、私ども議会としても精いっぱい努力をしてまいりたいと思いますし、具体的な論議については特別委員会で行っていきたいと思います。
 それでは次に、本市の雇用対策についてお尋ねいたします。
 平成15年1月31日に、総務省統計局統計センターが発表した完全失業率は5.5%で、過去最高水準となっています。また、完全失業者数は331万人に上っており、前年同月に比べ6万人の減少ではありますが、世帯主の失業は前年同月比5万人も増加しており、雇用情勢はいまだに好転していません。また、熊本県内高校の就職内定率は昨年末現在55.1%と過去最低となっております。
 ここで重要なのは、家計を支える世帯主の失業が増加しているということ、未来ある高校生が地元熊本で働きたいのに働き先がないということです。
 2月11日に熊本岩田屋は、岩田屋伊勢丹ショッピングセンターから始まった30年の歴史に終止符を打ちました。幸いにも県内の企業家の有志が立ち上がり、2月23日から新生くまもと阪神百貨店として再出発を果たしました。しかし、相次ぐ大手小売店の経営破綻や企業倒産は、労働力の中堅的担い手である3、40歳代においても将来の雇用や所得に対する不安感を増幅しています。このため、個人消費は一向に回復せず、景気回復の阻害要因となっております。
 本市の直接的な雇用対策として、昨年10月から緊急避難型ワークシェアリングによる臨時・非常勤職員の雇用が開始されました。全体の募集人員75人に対し、予想をはるかに上回る500人以上の応募があったと聞いています。雇用期間が限定された職にもかかわらず、これほど多くの応募があったということは、現在の不安定な労働条件と雇用環境の悪化が大きく影響していることは明白だと言えます。
 世帯主や新卒者が失業してしまうという状況の中で、本市として、より多くの人により多くの職場を提供することは、緊急避難型としてやむを得ぬ対応だと考えますが、本来は正職員として安定した雇用を保証することが一番ではないでしょうか。
 ことしの採用予定者の状況を見ますと、採用予定数156名に対して2月末現在で採用辞退者が20名に達しております。実に1割を超える辞退者です。このままでは、市民サービスの維持や改善に支障が出ることも予想されます。また、現在の厳しい雇用情勢の中で、20名もの新規採用枠がそのまま見送られるのはまことに残念です。
 とりわけ看護職員の採用においては、昨年は看護師と助産師合計30名の募集に対して8名の辞退があり、北2階フロアの救急センターの完全オープンができなかったと聞いております。本年の採用についても看護師、助産師合計22名の採用に対して4名の辞退が既にあっており、途中退職者の増大とも相まって、病棟での看護体制にも問題が生じています。
 国においては、公務員制度改革大綱でT種試験合格者を採用予定の4倍にするよう求められ、結果として2.5倍にとどまったものの、採用枠を大きく上回る合格者を出して、よりよい人材の採用を行い、行政サービスの停滞がないようにしています。
 そこで、お尋ねをいたします。
 新年度以降のワークシェアリングによる雇用対策の継続についての考えと、職員の採用に当たって、早期に辞退者が出た場合の補充採用についての具体的対策があるのかをお聞きします。
 本市の雇用対策とよりよい人材確保に向けた関係局長の見解と、職員採用の具体的方策の検討について人事委員会の答弁を求めます。
         〔古川康総務局長 登壇〕
◎古川康 総務局長  私の方から、緊急雇用対策と職員採用について、基本的な考え方についてお答えを申し上げます。
 まず、ワークシェアリングにつきましては、ただいまお述べになりましたとおり、今日の厳しい雇用情勢のもと、我が国全体の要請となってきております。一事業所であります熊本市といたしましても、臨時・緊急的な雇用の場の確保の観点から、昨年に引き続き新年度も実施してまいりたいと考えております。
 なお、この際に行政サービスの公平性や安定性の確保、また公務におきます専門性といった側面を考えました場合に、ワークシェアリングによります雇用で対応が可能な業務と、正規の職員による対応がより適切な業務があると考えております。
 このため、これらの対応に当たりましては、この両面を十分考慮しながら、引き続きよりよい人材の確保に努めてまいりたいと考えております。
 ただいま事例をお述べになりましたが、現実にそういう点もうかがわれます。ただ、市民サービスの低下、事務の執行に支障を来さないような人員確保なり人材の確保には適切に対応してまいりたいとは考えております。
 また、現在行政改革を進めておる中でございます。今後、新たな行政運営のシステムづくりを目指してまいります。そういう中にあっては、行政全体のスリム化も当然念頭に置きつつ取り組んでまいらなければならないと考えておるところでございます。
         〔柳川彰也人事委員会事務局長 登壇〕
◎柳川彰也 人事委員会事務局長  佐々木議員にお答えいたします。
 職員採用の具体的方策の検討についてのお尋ねでございます。現在本市の職員の採用試験における合格者数は、採用予定数と同じ数となっております。
 これは辞退者数の見込みが非常に困難であることに加え、本人が辞退しない限り合格者全員を採用したいという任命権者の考え方も考慮してのことであります。他の県や市の人事委員会におきましても、ほとんど本市と同様の方法をとっております。
 お尋ねの、辞退者が出た場合の補充採用の方策として、合格者数をふやし採用候補者名簿の登載数をふやすことが考えられますが、採用予定数を上回る合格者を出しますと、採用試験に合格したにもかかわらず実際には採用されないという事態が生じるおそれがあります。
 名簿の有効期限は1年間ですが、その間採用の確約が得られない受験者は、就職活動等に制限を受け、最悪の結果として採用されないこともあり得ます。
 このような受験者の心情を考えますと、合格者をふやし採用候補者名簿の登載数をふやすことは難しいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  御理解を賜りますようということで話がありましたけれども、採用するはずの枠があるのに辞退者によって後補充ができないというのは、いかにも矛盾したことでありますし、雇用の機会を与えるということについて考えてみますと、非常に矛盾があるんじゃないだろうかというふうに思います。
 法的に、非常に今の段階では厳しいというお話がありますけれども、やはり何とか知恵を絞って補欠合格者といいますか、そういう形の中でも対応ができればと。質問の中でも申しましたように、早期に辞退者が出た場合の対応についてはできるんじゃないかなというふうに思いますので、そこら辺については再度御検討を要請いたしておきます。
 続きまして、認可外保育施設についてお尋ねをいたします。
 昨年10月に改正された児童福祉法で認可外保育施設も届け出の義務が生じ、それに伴い、本市においてもその実態調査を行っております。
 昨年12月議会では、待機児童解消のため、その実態を把握した上で必要な支援を検討すると答弁されましたが、今後の見通しはどうなっているのでしょうか。対応のおくれは、認可外保育施設の認可申請を放置されているという印象が否めないのではないかと考えます。
 認可外保育施設の一定の役割は既に現実のものとして理解されていると思いますが、待機児童の解消のため、潜在的な需要等も考えて、早期の支援策を実施すべきと考えます。そのためにも、認可外保育施設を支援していくために、熊本市独自の認可システムを構築していくことも考えられます。
 国の認可基準を満たしている認可外保育施設もありますので、段階的に熊本市の認定レベルを設定して、段階別補助金等を支援していくことが望ましいと考えます。
 以上のことについて、福島副市長の御答弁をお願いいたします。
         〔福島靖正副市長 登壇〕
◎福島靖正 副市長  佐々木議員の認可外保育施設に対する支援の今後の見通し、あるいは市独自の認定制度についてという御質問でございます。
 まず議員御指摘のように、認可外保育施設につきましては、昨年10月に改正施行されました児童福祉法によりまして現在届け出を義務づけられておりまして、本市におきましても、その届け出に基づいて実地調査を行っているところでございます。
 この実地調査によりまして従来以上に認可外保育施設の実態が把握できるようになりましたけれども、一口に認可外保育施設と申しましても、その形態あるいは運営は非常にさまざまというのが実態のようでございます。
 議員御提案を踏まえながら、できるだけ早く保育需要全体の実態、それを把握しながら熊本市の中でどういう保育体制を構築していくかと、そういうことを検討する中で、認可外保育施設につきましてもあわせて検討してまいりたいと考えておるところでございます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  御答弁をお聞きしましてもなかなかわかりにくいんでありますけれども、それでは再度お尋ねをいたします。
 この実態調査によって、国の認可基準を満たしている施設と認められる認可外保育施設が認可申請を行った場合は新たに認可をする。また、認可外保育施設のままでも補助金の支援策を実施するという理解でいいのか。これについて、もう一度お尋ねします。
         〔福島靖正副市長 登壇〕
◎福島靖正 副市長  まず本年の2月7日現在の認可外保育施設の施設適用状況でございますけれども、届け出が義務づけられておるのは、おおむね6人以上の乳幼児を保育している施設が届け出の対象になっておりますが、本市の届け出は、今47施設届け出がなされております。
 その中で、児童福祉施設の児童福祉法に基づく認可基準を満たしておるもの、特に設備面、職員面、両方でございますけれども、その両方の最低基準を満たしておるものは47施設中9施設であります。そのうち健康診断を行っておるものは3施設、給食等についての内容等についての把握は十分できておりません。ですから、現段階で認可基準を満たしているかどうか、あるいはその認可基準というのは単に設備、職員だけではなくて、それ以外の法人としての運営の状況等々、いろいろな面を考慮する必要があるわけです。
 そういう観点に立ちますと、現時点で出されたらどうかという仮定の質問というのは非常に難しゅうございます。現在、ただ昨日の大石議員からの御質問にもお答えしましたように、本市全体としての保育需要をどう考えるのか。その中で新規の認可をどう考えるのかということについては、保育需要調査の把握をした上で検討するとお答えをしておるわけでございますから、その中で、新規の認可をするかどうかについてはあわせて検討していくということです。
 申請が出て認可基準を満たした場合でございますけれども、現時点では、それについて先ほど言いました全体の方向性を検討する中で、新規認可をするという方向性を決定した上であれば、それは認可していくということであります。それについては社会福祉審議会児童福祉部会等にお諮りをして決めていく必要がありますから、そういう点では、現時点で申請が出された場合についてどうこうということについては差し控えさせていただきたいと思います。
 2点目の支援策の方でございます。特に認可外保育施設からの支援について御希望があるのは、健康診断の補助ということでございます。
 御承知のように県ではその補助制度があるわけでございますが、健康診断の実態を言いますと、47施設のうちで現在行われておるのが17施設ということでございます。健康診断について、それを行うかどうかということにつきましては、これは政策的な予算措置を伴うことでございますから、6月補正ないしそれ以降の検討材料ということになりますので、現時点でそれをつけるとかつけないとかいうことについては差し控えさせていただきます。ただし、検討材料の対象にしておるということは確かでございます。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  新たな認可についての考え方、全体の保育需要、それと保育体制等現在の状況の把握の上で認可を新たにするかしないかという判断をするということはわからないでもありませんが、先ほどの支援策で、県が職員の健康診断の2分の1程度補助をしていますけれども。これは逆に言わせていただくと、補助がないからできないという実態もやっぱりあるのではないかなという気がしています。
 先ほど質問の中で言いましたように、やっぱり本市独自の認定レベルを設定しながら段階的な補助金の支援策を考えていってもらいたいなと思っています。どこどこというんじゃなくて、現在の認可保育園が果たしている役割、もちろんそれぞれいろいろな体系、運営形態があるかと思いますけれども、少なくともそれぞれの、一生懸命子供たちを保育している施設に対してこれだけ実地調査を行って、そのことが一定程度認められてきたならば、やっぱり支援はすべきだと思っています。
 再度、幸山市長にその必要性を感じているかどうかそれだけ。具体的なことについては恐らく今後の補正予算等で出てくるかと思いますけれども、方向性、市長の考え方についてだけお尋ねします。
         〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長  認可外保育施設についてのお尋ねでございましたけれども、その必要性についてということでございます。認可外保育施設がこれまで果たしてきました役割に対しましては十分認識をしております。それを考えましたときには、先ほど副市長の方からも答弁をいたしましたけれども、その必要性については理解をしておりますし、これからの政策予算の中での検討材料ということになってくると思います。
         〔19番 佐々木俊和議員 登壇〕
◆佐々木俊和 議員  3度の質問回数を過ぎてしまいましたので、これ以上申しませんけれども、今後やっぱりそういう実態の中で求められている支援策、どうしてもやっぱり運営が困難だという実態も今度の調査で出てくると思いますし、市民の皆さん方の声、それから今議場からも、やっぱり支援策をすべきじゃないかという、そういう大きな声があるわけでありますから、ぜひともそこを真摯に受けとめていただいて、新たな熊本市としての対策を練っていただきたいことを強く要請しておきます。
 以上で私の質問は終了いたしました。長時間の御清聴まことにありがとうございました。これからも、一生懸命市民の皆さんのために頑張ってまいります。ありがとうございました。(拍手)

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